たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

ケイトさんの写真

鉄平ちゃんさんのブログで紹介されていた『饗宴外交』(西田恵著、世界文化社)が面白そうだったのでアマゾンで注文したら1週間で届いた。送料がかかることを除けば日本に住んでるのとほんと変わらんですね。

 

外交において食事やお酒がどのような役割を果たしているかという話なんですけど、実際の例に即していろいろ解説してくれていて面白いです。

 

本筋とは関係ないんですけど、サルコジ大統領(当時)がイギリスを訪問したときの記述で、「訪英当日には、英国のタブロイド氏がカーラさんのモデル時代のヌード写真を一斉に掲載した」とあって、あーこれか、と思いました。カーラさんはサルコジの新婚の奥さんのカーラ・ブルーニさんです。

 

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今、イギリスのウイリアム王子の夫人であるケイト・ミドルトンさんのトップレスの写真がフランスの雑誌に掲載されて、大騒ぎになっています。フランスで休暇中に盗撮されたんですけどね。だから、カーラさんのときの意趣返しの意味があったのかなーと。

 

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雑誌の編集長は、「ハッピーでビューティフルなカップルの写真を掲載したかったのです」なんて、しらーっとインタビューに答えてました。そんなの嘘に決まってるでしょう、みたいなことも、外国語の訛りで言われると、ちょっと説得力が出てくるから不思議ですね。編集長は女のひと。

 

カーラさんとケイトさんで決定的に違うのは、カーラさんはモデルだったので、ヌード写真を撮られることに同意してたという点です。ただ、ファーストレディという新しいキャリア(という言葉が適切でなければ、新しい役割)を歩んでるわけですから、そこでかなり昔の写真を出してくるのは趣味悪いと思います。

 

あと、ロイヤルファミリーと選挙で選ばれる大統領は違うだろうという意見も、天皇陛下を戴く日本人には頷ける話と思うけど、フランスにはもう王様はいないわけで、ロイヤルだろうが大統領だろうが国家元首という意味では一緒やん、という意見も認めないわけにはいかないでしょう。

 

それでまた、やめておけばいいのに、アイルランドのアイリッシュ・ディリー・スターっていうタブロイドがケイトさんのトップレス写真を転載したんです。

 

ティファニーさんのブログにもありましたが、この新聞紙はイギリスでスター紙を出してる会社とアイルランドのメディア会社のジョイントベンチャーなんですが、イギリスの会社の社長が怒って、資本を引き上げる、廃刊にする、と息巻いているんです。この人も、プライバシーうんちゃらとか利口そうなことは言ってるかもしれませんが、単に自分とこの新聞の英国での売上が下がると困るから怒ってるだけなんですけどね。

 

廃刊になってしまうと、直接間接含めて100人超の人が職を失ってしまうんで、エイモン・ギルモア副首相が「写真の掲載は悪趣味であるとは思うけど、廃刊にするなんてのはオーバーリアクション」と声明を出してます。

 

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そしたら今度はアラン・シャッター法務大臣が、しばらく前に廃案になったプライバシー法の議論を復活させるみたいなことを言って、アイルランド・ジャーナリスト労働組合は言論の自由の観点からそれに反発してみたいに、いろんなところに飛び火しています。

 

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アイリッシュ・ディリー・スター紙の編集長はマイケル・オケインっていう人なんですが、BBCのインタビューに答えて、「あなたがたにとってはケイトさんは次の女王になる人かもしれないが、私たちにとってはファンタスティックな有名人のひとりなんですよ」だって。ファンタスティックって誉めてるつもりかもしれないけど、気を遣うところはそこじゃないでしょう。まあ、わかってやってるんですけどね。

 

オケインさんは調査の結果が出るまで停職扱いとなった。そしたらライバル紙のアイリッシュ・デイリー・ミラー紙が今日の版でそれを一面扱い。見出しが「Kate Boob Editor Suspended」

 

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「ケイトのおっぱい編集者が停職」。それ、一面にすることかなあ。凄まじい威力だな。おっぱい。


写真は上から、カーラ・ブルーニ、ケイト・ミドルトン、エイモン・ギルモア、アラン・シャッター(以上、すべてWikipediaから)、ミラー紙一面。