アカデミー賞候補の発表がありました。
アイルランド関係では、まず実写短編部門に 2 つの作品がノミネートされています。
テリー・ジョージ監督の『The Shore』は北アイルランドの映画庁の出資を受けて製作されたもので、キアラン・ハインズ主演。外国に移住していた主人公が娘を連れて北アイルランドに帰ってくるというお話です。
ピーター・マクドナルド監督の『Pentecost』は、フットボールへの情熱と教会での侍者としての責任感の間で心を引き裂かれる少年のお話。こちらはアイルランド映画庁の資金を得ています。
それから、『マリリン・7 日間の恋』でローレンス・オリヴィエを演じたケネス・ブラナーが主演男優賞にノミネート。ブラナーは一般にはイギリス人として通ってると思いますけど、いちおう生まれがベルファストなので。
『Shame』でセックス・アディクトの役を演じたマイケル・ファスベンダーは、下馬評は高かったんだけどノミネートの声はかからず。ファスベンダーはお母さんがアイルランド人で生まれはドイツですが、育ちはアイルランドです。
『Albert Nobbs』で主演女優賞にノミネートされたのはグレン・クロース。彼女はもちろんアメリカ人ですが、この映画はアイルランド人小説家のジョージ・ムーアの短編が原作になっています。
1910 年頃のアイルランドで、働くため、生きるために性別を偽って生活した女性が主人公なんですが、何十年間も男として暮らすうちに、自らが作り上げた仮の姿に自分自身が囚われてしまっていることに気付きます。
クロースはこの短編小説をずっと映画化したかったんですが、実現するのに 15 年もかかってしまいました。共同製作・共同脚本も担当しています。
去年の後半はほとんど映画を見ていなかったので、ノミネートされた作品はひとつも見てないです。
