たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

結婚式

私のではないです。

 

今日は仕事で事務所に行ってたんだけど、ビルの中に教会が入ってるんですね。教会といっても 100 人ぐらい入るホールがあるだけなんですが。毎日曜にミサをやったりしてるらしい。たぶんキリスト教の新しい宗派。アフリカ系の信者さんが多いみたい。

 

今日は結婚式があるからちょっと騒がしくなるよー、って言われてたんだけど、2 時ぐらいから人が集まり初めて、ホールから音楽が流れ始めた。女性コーラスで、R&B をメロウでコンテンポラリーにしたような音楽です。あとでわかったんだけど、これはポップス調なんだけど宗教歌。「ジーザスに恋してよかった~」みたいな歌詞です。

 

ロビーではブライドメイドの黒人女性 3 人がお互いの頭に金色の布を巻いてあげています。アフリカ系の女の人が頭によく巻いてるやつ、ありますよね。なんて言うか名前わからない。ヘッドスカーフでいいのかな。

 

すっごく気になったんで、事務所のとこから覗いてたんだよね。そしたら、すっごく物欲しそうな顔してたからだと思うんだけど、受付の女の人が手招きしてくれて入れてくれたの。よれよれのジーンズと T シャツ一枚だったんだけど。

 

ホールはほぼ埋まっていて、アフリカ系の人が 3 分の 2 ぐらいいいたかな。民族衣装を来たおばさんが、ここ空いてるから座りなさいと身ぶりで示して、私を座らせてくれる。

 

黒人の牧師さんが出てきて式が始まった。ジョークを飛ばして場をなごましていくのがうまいですねー。それから新郎新婦登場。っていうか、キリスト教だから新郎は祭壇の前で待ってて、新婦がお父さんにつれられて入ってくるんですね。新郎はアイルランド人 (白人) で、新婦がアフリカ系の人でした (たぶんナイジェリア)。お父さん役はたぶん弟さんだと思うんだけど、二十歳歳いったかいかないかぐらいの初々しい少年が務めていました。

 

それから牧師さんの説教があって、引用されたバイブルの一節は創世記の「It's not for the man to be alone...」。あー、身に染みるわー。この the man っていうのはアダムのことね。アダムがひとりだといけないから、イヴも創ろうっていうくだりです。

 

牧師さんは進化論のことを冗談まじりにけちょんけちょんに言ったりするんだけど、あのアフリカ訛りのアクセントで言われるとなんだか説得力がある。説教が佳境に入ってくると、参列者のおばちゃんとかが「エイメーン」とか「イエス」とか合いの手を入れてくる。この自然発生的なコール・アンド・レスポンスの応酬は聞きごたえがあった。

 

それから一番重要な儀式ですね。愛を誓い合って、指輪を交換する。牧師さんが 2 人が夫婦になったことを宣言すると、大歓声と大拍手。「Now you may kiss your wife」って牧師さんが言ったら、新郎さんが新婦さんにむしゃぶりついてたんだけど、そんなにがっつかなくてもいいと思った。

 

最後はまたバンドが出てきて「Yes, Lord, Yes Lord」なんて歌を歌う。新婦さんも一緒になって踊りだしたときは、これは映画かと思ったわ。

 

なんか思いがけずいいものを見せてもらいました。まったく知らない人の結婚式なんだけど、こちらも幸せな気分になりました。末永くお幸せに。