たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

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アイルランドの大統領選 (2/2)

前回からの続きです

 

大統領選候補者の紹介を続けますが、メアリ・デイビスさんは無所属候補です。地方議会の推薦を 10 件くらいすでに取り付けたかな。この人は慈善活動家で、2002 年にアイルランドスペシャル・オリンピックが開かれたんですが、そのときの組織委員長です。個人的な意見を言わせてもらえば、この人にだけは大統領になってほしくない。なぜかというと、デイビスさんは正しいことしか言わないからです。この人が大統領になったら、アイルランドの人たちは少なくとも 7 年間、この人の説教を聞かせられることになります。それは勘弁してほしいです。

 

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(メアリ・デイビスさん)

 

それから、ショーン・ギャラハーさんも無所属候補で、すでに地方議会の推薦を 4 件獲得しています。この人は実業家で、アイルランド版「マネーの虎」にも出演しています。そんなに有名な人じゃないと思うんだけど、世論調査すると 10% ぐらいの人がこの人に票を入れると言っている。私には成功したビジネスマンというイメージしかないんだけど、選挙戦の中で人柄とかが明らかになってくると、一発逆転もあるかも。でもたぶん無理と思う。

 

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(ショーン・ギャラハーさん)

 

最後は、デビッド・ノリス上院議員ですが、この人の選挙キャンペーンはここまで波乱万丈です。

 

ノリス議員はジェームズ・ジョイスを研究する学者さんです。アイルランド上院議員は国民の選挙によって選ばれるのではなくて、学識経験者とかも任命されるので。それから、ゲイであることを公表しています。

 

カラフルな人柄で圧倒的な国民の人気を誇ります。しかし、彼の性的志向を毛嫌いしてる人も一部にはいます。宗教的な理由もあるんでしょうが、憎んでいるといっていいほどゲイを嫌いな人がこっちにはいます。

 

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(デビッド・ノリス上院議員)

 

キャンペーンの序盤で、まず 10 年ほど前の雑誌インタビューがほじくり返されました。そのインタビューの中で、児童性愛を擁護するようにも取れる発言をしていて、それが問題になったのです。アイルランドは今、子供を性的に虐待していた神父さんたちのスキャンダルで揺れてますから。

 

私は元の記事を読んでないのでよくわからないのですが、結構きわどいものだったことは確からしい。これに関してはノリスさんは「児童性愛 (paedophile)」と「少年愛 (pederasty)」の違いを説明するなどしてなんとか乗り切った。この説明は私もちょっと苦しいとは思ったけど。

 

そしたら次は、イスラエルで法定強姦 (日本でいう淫行) の罪に問われている男性について、ノリス議員が寛大な措置を求めて裁判所に提出した手紙が公表されました。この男性は、ノリス議員のかつてのパートナー (ロマンチックな意味で) です。アイルランド上院の便せんに「私は将来、アイルランドの大統領になる可能性もある人間だが、、」みたいなことが書いてあった。

 

ここに来てノリスを支援していた議員さんの何人かが支持をとりやめると宣言し、メディアからもしつこく追及され、ノリスも立候補の断念せざるをえなくなりました。これが 8 月の初めのこと。

 

ところが、世論調査を行うと、立候補しないって言ってるにもかかわらず、ノリス議員が立候補するんだったら投票するよっていう人が 40% いたりする。もちろん支持率トップです。ノリスに再考を求めるキャンペーンでは、署名が 10000 人ぐらい集まった。

 

それで、先週の金曜日かな、Late Late Show っていう人気トークショーにゲストとして登場したノリスは、大統領選挙戦にもう一度参加することを発表しました。

 

そこから支持してくれる議員の署名集めに奔走することになるんだけど、フィアナフォイル党が誰も支持しないと決定したこともあって、2、3 日前はノリスは立候補の資格を得られないんじゃないかなんて言われていた。

 

でも、今日、朝からラジオを聞いていたんだけど、午前中の段階で 16 人の署名が集まったとニュースで言っていて、午後になってこれが 17 人に増えた。あと 3 人なんだけど、態度を鮮明にしていない議員は 3 人しか残ってないらしい。締めきりは来週の火曜日。ノリスは間に合うのか。走れ、ノリス。

 

ノリスさんは、前にご紹介したお友達のジョイス関連の写真集にも文章を寄せてくれたんですよね。だから、っていうわけでもないんですが、私はノリスさんを応援しています。

 

あ、あと、ユーロビジョン・コンテストで優勝したこともある、元歌手のダナさんていう人も立候補を考えている。この人は地方議会の推薦を必要な数だけ集められるかどうか、微妙なところです。

 

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(ダナさん)

 

ダナさんの若い頃に興味のある方はこちら。