たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

国勢調査

昨日、10 日の日曜日はアイルランドの国勢調査の日でした。アイルランドの国勢調査は 5 年に一度です。

 

2 週間ぐらい前に調査員の人が用紙を配りに来てくれました。昨日の夜の時点で、各家庭に滞在していた人の情報を書き込みます。

 

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調査用紙は全部で 24 ページあります。6 人分まで記入できるので、一人暮らしの私はそんなに書きこむところないんですけど。

 

質問内容を見てみます。

 

質問1 は住んでる家のタイプ。家の場合は、一軒家、セミ・デタッチト (1 つの建物を 2 軒がシェアしているタイプ)、テラス (長屋形式)。アパートの場合は、もともとアパート用に建てられたものか、もともと家だったものを改築されたものか。または、キャラバンなどの移動式の住居か。

 

あと、家は築何年か、持家か借家か、借家の場合は家賃はいくらか、部屋数、セントラルヒーティングで主に使う燃料は何か (泥炭ももちろん選択肢にあります)、上水道の種類、下水道の種類、所有する車の台数、パソコンの有無、インターネットへのアクセスの有無と種類といった質問があります。

 

個人に関する質問にうつります。名前、性別、生年月日、婚姻区分、出生地、普段住んでるところの住所、1 年前の住所、アイルランド以外で住んだことがあるか、いつからアイルランドに住んでいるか、アイルランドに住む前はどこに住んでいたか、国籍、人種、宗教、産んだ子供の数 (女性のみ回答)、アイルランド語を話せるか、話す場合はどのくらいの頻度で話すか、家で英語とアイルランド語以外を話すか、健康上の障害があるか (視力障害、聴力障害など)、通勤通学手段、通勤通学のために何時に家を出るか、通勤通学にかかる時間、長期にわたる健康上の問題を持つ友人や家族のために報酬をともなわない介護をしているか、している場合はそれに費やす週あたりの時間数、学業を修了した年齢、学歴、学位、仕事に関するステータス (仕事してる、学生、仕事探してる、引退など)、従業員か経営者か、職業、などに関する質問があります。

 

人種に関しては、まず大きく 4 つに分かれていて、A. White、B. Black or Black Irish、C. Asian or Asian Irish、D. Others, including mixed background です。A の白人のサブカテゴリは1 Irish、2 Irish Traveller、3 Any other white background です。B の黒人は、4 African、5 Any other Black background に分かれています。C のアジア系は、6 Chinese、7 Any other Asian background です。中国人はやっぱり数が多いですからね。

 

宗教の選択肢は、1 ローマン・カトリック、2 アイルランド国教会 (注: プロテスタントのことです)、3 イスラム、4 長老派、5 正教徒、6 その他です。その他の人は、何の宗教か書きこむようになっています。私は仏教と神道を両方書きたかったんですけど、なんか 1 つだけ記入することを求められているような気がして、Shintoism とだけ書きました。

 

アイルランド全国で 5000 人の調査員が各家庭から約 200 万の用紙が回収するそうです。回答はマークシートと記述式の両方です。マークシートはもちろんコンピュータで読み取りますし、記述式のところもある程度は自動的に読めるみたいなんですが、それでも人の目で読み取って手動で入力しなければならないものも数多くあるとか。仮集計は 7 月ごろに出るそうですが、最終的な統計結果の発表は来年の今頃になります。

 

国勢調査は、国の現在の状態を知るためのスナップショットであると同時に、未来の世代に価値の高い歴史的な資料を残すための作業でもあります。個々の記入内容が一般に公開されるのはずっと先のことなんですが (調査員の人に説明受けたんだけど、正確な年数はわすれた。50 年とか 100 年とか)、それでも自分の先祖はどんな人だったんかなー、と何代も先の子孫が調べることができます。新聞なんかでも、その手のヒューマン・ストーリーがいくつか掲載されたりして、国勢調査への興味をかきたてていました。

 

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国勢調査が行われることを知らせる街の看板。