ダブリンにはラブリーな地名が多いです。ゲール語起源のものもあるからだろうけど、怪獣の名前みたいなドラムコンドラ (Drumcondra)、いまだに綴りが覚えられないダンレアリ (Dun Laoghaire)、無理やり訳すと「動かない臓器」になるスティローガン (Stillorgan) など。
チャペリゾッドも奇妙な響きをもつ地名のひとつ。「トリスタンとイゾルデ」のイゾルデ (Isolde) に由来するとか、Chapel Lizard (とかげチャペル) というチャペルに由来するとか、いろんな説があるみたいなんですが、どういういきさつでこの名前になったのかはわからないらしい。
一昨日、チャペリゾッドに住むお友達とチャペリゾッドでお茶をしました。彼女はこの夏にチャペリゾッドの写真集を出すそうで、まるで郷土史家のようにこのあたりのことに詳しいです。しばらく一緒に散歩して、いろんな話を聞かせてもらいました。
家の角が削れているのはなぜかとか、フェニックスパークのドルイド的な秘密とか、娼婦館の跡地とか。
チャペリゾッドへは私のうちから歩いて 40 分ぐらい西に行ったところにあるんですが、いい散歩道を教えてもらったので、昨日さっそくひとりでいってきました。
キルメイナム刑務所の近くに戦争記念公園というのがあります。
こんな大きな公園がこんなところにあるの知りませんでした。
公園の途中からリフィー川に沿って歩けるようになります。
ボートクラブがあるんですね。4 つぐらい並んでいました。
公園を抜けてしばらく行くと緑が深くなります。遠くに見えている教会のあたりがチャペリゾッドです。
チャペリゾッドの橋の上から川下を見たところ。この辺は川が二股に分かれてますが、南側の橋から。
そして、これがチャペリゾッドの街並み。
すごいのはこの電話ボックスです。電話ボックス自体あまり見かけなくなりましたが、この木製の電話ボックスは現役です。
お友達によると、チャペリゾッドはジェームズ・ジョイスに所縁の土地。お父さんがここに住んでいたり、作品に何度も登場したりとか。彼女の写真集には、ジェームズ・ジョイスの研究者や愛好家が何人も寄稿してくれるらしい。その中のひとりはデビッド・ノリス上院議員で、この人はゲイであることをオープンにしているんだけど、今度の大統領選に立候補する可能性がある。もし当選したら、ゲイをオープンにしている最初の国家元首ということになると思う。
最後の写真はフェニックスパークの鹿の群れ。フェニックスパークはチャペリゾッドのすぐそばです。