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赤毛とオランウータン

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ごぶさたしました。みなさん、お元気ですか。アイリッシュタイムズ紙の一面下、動物ネタシリーズが来たので。

 

絶滅の危機に瀕するオランウータンへの意識を高めるため、ダブリン動物園が赤毛の子供たちを無料招待するっていう企画を発表したんですが、これが差別を助長するんじゃないかということでちょっと話題になっています。

 

日本だとオランウータンの毛は茶色ってことになってると思いますが、こちらだと赤毛っていうことになってるみたいです。確かにゴリラなんかに比べると脱色したような赤茶色ですもんね。

 

動物ネタお約束のダジャレもあります。まず見出しが「Reds lose the head after zoo pairs them up with orangutans」(動物園が赤毛の人とオランウータンを一緒にしたことで赤毛の人がうろたえた)。「Lose the head」が「気が動転した」ぐらいの意味らしいですが、髪の毛のことなんで「head」を使ったと。それから、「ruffled more than a few feathers」は「少なからぬ人を不愉快にさせた」ぐらいの意味ですが、まあ動物園の話なんで「feather」(羽毛)の入った慣用句を使ったと。

 

以下、記事全文の翻訳です。

 

*****記事ここから*****

 

赤毛の人に対するステレオタイプを助長することを意図したわけではないだろうが、入園者を増やすためのダブリン動物園の最近のキャンペーンを不愉快に思った人は 1 人や 2 人ではない。

 

野生のオランウータンが絶滅の危機に瀕していることを訴えるため、ダブリン動物園は今週末、赤毛の子供たちを無料で招待することにした。また、オランウータンに扮した子供や赤いかつらを付けてきた子供も無料で入園できる。

 

赤毛の人への差別に反対する redheadandproud.com の共同設立者であるマリアン・パーディーさんは、このキャンペーンにそれほど害があるとは思わないが、それでも赤毛とオランウータンを関連付けてからかいの対象とする子供が出てくるのは避けられない、と語る。

 

この企画については昨日、Twitter でも議論が巻き起こった。多くのユーザーは、この企画は思慮に欠け、赤毛の子供たちを傷つけると疑問を呈した。あるユーザーは、「サルと赤毛? さて、その関連性は?」とつぶやいた。2008 年にオーストラリアのアデレード動物園も、すべての「ranga」(赤毛の人に対する侮蔑語)を無料招待するというキャンペーンを発表したが、数百件の苦情を受けて企画を中止せざるを得なかった。

 

ダブリン動物園の主任飼育員であるキアラン・マクマホンさんは、これは意識を高めるための「楽しくて風変りな」方法であるとしてこのキャンペーンを擁護した。「本当の目的は、10 年以内に絶滅する可能性のあるこの動物について意識を高めることです」とマクマホンさんは話している。

 

オランウータンは、東南アジアのボルネオ島とスマトラ島に住む類人猿である。保護の努力にも関わらず、彼らの居住地である自然環境の破壊が続いているため、絶滅が危惧されるほど個体数が減少している。

 

赤毛の人の中には、オランウータンと一緒にされることを不快に思う人もいるかもしれないが、この大きな森の住人との共通点は毛の色だけではないかもしれない。

 

この最も稀な髪の毛の色をもたらす劣性遺伝子は、世界的に異人種間の婚姻が進むことで、最後には消滅または休眠状態となり、赤毛の人はまもなくいなくなると考える科学者もいる。

 

赤毛の人がヨーロッパの人口に占める割合は 4% である。割合が一番高いのはスコットランドで 13%。アイルランドが 10% でこれに続く。先月、イギリス労働党のハリエット・ハーマン副党首はそのスピーチの中で、スコットランド人で自由民主党所属のダニー・アレクサンダー国会議員を「赤毛の齧歯動物 (ネズミ)」と呼び、スコットランド中が大騒ぎになった。

 

*****記事ここまで*****