若いお友達のMIXIの日記で、「あなたの仕事観ってどんなんですか?」というお題を頂いたので、そのことについてちょっと考えてみました。
仕事を自分の人生の中でどのように位置づけるかってことなんですけど、給食の三角食べじゃないですけど、やっぱりバランスが一番大切なんではないかと。仕事での人とのつながり、家庭のつながり、それからその中間の地域とか趣味のつながり。この3つをバランスよく組み合わせられるといいんじゃないでしょうか。
仕事はクビになったりすることもあるし、家庭は離婚になっちゃうこともあるから、ほかのネットワークにも保険かけとかないと。 ねえ。
日本の会社は、家族への帰属をひっぺがして会社への帰属ばっかり求める傾向が強いんだけど (単身赴任とか長時間の残業とか仕事終わっての飲みとか)、ここが変わってくれないと暮らしやすい世の中にはならないですね。単身赴任とか、父親と一緒にすごす時間を子供から奪ってるわけですから。
私の好きなライターのえのきどいちろうさんが、FC東京のあるサポーターのお葬式について書いてました。
このサポーターの方 (Kさんとします) は、30 代で大手通信会社に勤めてたんだけど、突然の病気で亡くなられた。えのきどさんもお葬式に参列したんだけど、FC東京サポはみんなチームカラーの青赤+黒の喪章を付け、出棺のときには「You'll Never Walk Alone」(略してユルネバ、サッカーのサポーターのアンセムと思ってください) を歌って送り出した。
一昔前だったら「会社員の死」だっただろうに、「サポーターの死」として葬儀が営まれた。元々はリバプールFCのサポーターソングだった「ユル・ネバ」が完全に借り物でなくなり、Kさんを送るにふさわしい切実な曲となった。Kさん、そんなことわからせてくれなくていいのに、とえのきどさんは泣いたそうだ。
まあ、そういうこと。働けば働くほどお金が稼げる時代がけっこう続いたから、会社に時間とられちゃって、家族それから地域/趣味なんかの中間的なネットワークが結構壊れちゃったんだけど、これからはそういうのをゆっくり再構築していくことになるのかもしれない。
なんて、どっちかっていうとこれまで仕事中心でがんがんやってきてしまった私は、今になってそのように思うのです。
紹介しといてこう言うのも何なんですが、サッカーが好きじゃないとたぶんこの本は読むのつらいと思います。