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プレイオフの相手はフランス

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ワールドカップ予選のプレイオフの相手はフランスに決まりました。

シード分けによって、アイルランドはフランス、ロシア、ポルトガル、ギリシャのいずれかと当たる可能性があったのですが、最悪のロシアは避けられたかなというところです。

ほとんどの評論家は、相手として最も与しやすいのはギリシャだと考えてました。アウェイのスタジアムの雰囲気はかなり刺々しいですが、戦力的には 4 か国の中で一番劣るとみられていたからです。その次がポルトガル、そしてフランスの順。ロシアは最もやりたくない国でした。充実した戦力、気候 (気温がたぶん零下になる)、人工芝、サポーターが行きにくい (遠いし、ビザの取得の問題もある) などの問題があるので。

ロシアは、2002 年 W 杯で韓国を指揮したフース・ヒディンクが監督。対するアイルランドの監督は、当時イタリアの監督をやっていたトラパットーニです。あの大会の韓国対イタリア戦での疑惑の判定については大きな議論を巻き起こしましたが、ロシア対アイルランドが実現していたら、監督にとっては因縁の対決となるところでした。ちなみに、土曜日あたりの新聞では、トラパットーニがあの試合についてかなり率直に文句を言ってるのが掲載されていました。

さて、フランスなんですけど、フランスは戦力的にはアイルランドよりも上です。特に攻撃陣のタレントが半端ない。一方で彼らの弱点は監督のドメネクです。主力選手ともめごとをたびたび起こすし、あれだけの戦力でなんで予選リーグ 2 位なのか。いまだにクビにならないのがおかしいという人も多くいます。

アイルランドにとって有利な点は、フランスはセットプレイからの失点が多いということ。アイルランドはセットプレイからの得点が多いのです。また、サポーターがアウェイの応援に行きやすいというのもあります。まあ、これはどうでもいいですけど、協会としては、放映権料などで一番収入が得られるのはフランスとの対戦だったことも間違いありません。

アイルランドの前の前の監督でブライアン・ケア (Brian Kerr) という人がいます。この人は、今回の予選の途中からフェロー諸島の監督をやっています。フェロー諸島はフランスと同じグループだったんで、フランスの戦力については熟知しています。で、記者がトラパットーニ監督を補佐するリアム・ブレイディー (Liam Brady: 元アイルランド代表、アーセナル、インテルの選手) にケアさんに情報の提供を求めますか、と聞いたところ、「うーん、ちょっとそれはわからない。監督に聞かないと」と歯切れの悪い答え。実はケアさんは、フェロー諸島監督就任前にテレビの解説者をやっていて、「トラパットーニはプレミアの試合を見に行かない。そんなことで選手選考できるのか」と批判したことがあったのです。それを記者から聞いたトラパットーニ監督は、「いやちょっと待て。いったいそのブライアン・ケアっていうのは誰なんだ?」と。ケアは、アイルランド・ユース監督として素晴らしい業績をあげた人なんですが、選手としては無名、監督としてもアイルランド以外では無名だったんで。その辺の人間模様は外野にはおもしろいです。

プレイオフはホーム&アウェイの 2 試合で行われますが、アイルランドは先にホームで戦って、第 2 戦をパリで戦うことになりました。これについては、トラパットーニはアウェイで先にやる方がよかったと明言しています。新聞に載ってたインタビューでは、スティーブン・ハント選手もブライアン・ケアも同じ意見です。アウェイの試合をまず凌いで、ホームで勝負を決める方が戦いやすいと。最初にホームでやると、相手にアウェイゴールを献上しないことに集中しなければならないので、ホームでも慎重な戦いを強いられることになるからでしょう。