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演劇『The Borrowers』(床下の小人たち)

 

ゲート劇場で『The Borrowers』を見てきました。イギリス人の作家メアリー・ノートンが1952年に発表した『The Borrowers』(邦題: 床下の小人たち) を原作とするファミリー向けのコメディ・ミュージカルです。この時期ですからいわゆるパントと呼んでもいいものなんでしょう。2010年には同じ本を原作としてジブリの映画『借り暮らしのアリエッティ』も公開されましたね。

 

アイルランドの田舎の邸宅の地下に隠れて暮らすアリエッティとその両親。ダブリンからその邸宅に休暇できていた少年とアリエッティが出会ってしまい、そこから騒動が巻き起こります。トラベラーズの登場人物がでてきたりとアイルランド向けに脚色されているんです。アリエッティの衣装がアイルランドの文化的アイデンティティの1つであるTKレッド・レモネードの包装フィルムだったりします。そして、普段は売ってないはずのTKレッド・レモネードを劇場の売店で販売しているんですよ。

 

演劇を観に行くといつも思いますけど空間の使い方に工夫が凝らされていますね。今回はアリエッティをはじめとする小人たちとノーマル・サイズの人間のやりとりをどう描くのかと思ったら、小道具や映像などを総動員し、斬新なアイデアを駆使してうまく処理していました。

 

ファミリー向けのミュージカルなのでチビっこたちもいっぱい来ていました。ゲート劇場って客席の傾斜が緩く、前の人の頭が邪魔になって舞台全体が見えなかったりします。今回はなぜか第一幕の途中で私の前に座っていた人が退席してしまい、私にとってはラッキーでした。

 

『The Borrowers』の公演は1月12日まで。

 

演出: Róisín McBrinn

出演:

アリエッティ: Claire O’Leary
トム/スピラー: David Rawle
ミセス・ドライバー/アーント・ルピー: Ruth McGill
クランプファール/フィン/アンクル・ヘンドリアリー: Martin Beanz Warde
ホミリー: Aoife Mulholland
ポッド: Ben Morris

 

余談ですが、私が『The Borrowers』のことを知ったのは、元フランク・チキンズのホーキ・カズコさんの『ロンドンの床下』という本でです。ホーキさんのロンドン滞在エッセー集なんですけど、彼女が『床下の小人たち』が好きだったという話からはじまり、表紙では彼女が借り暮らしの小人に扮しています。

 

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