たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

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恋の花咲くヒューストン駅

先月の終わりごろ、アイルランドで話題になったツイートがありました。アイルランド西部に住むマーガレット・リーヒーさんのツイートです。

 

ダブリンのヒューストン駅で列車を待つ間、マーガレットさんは駅の構内にあるパブでグラスを傾けていました。隣の席に男性と女性が座ります。初めてのデートのようです。男性はコークからの列車、女性はゴルウェーからの列車でやってきました。

 

 

 

隣から会話が聞こえてきます。ミーヴ・ビンチーが乗り移ったかのように、マーガレットさんは心温まるその様子をツイートにして描写し始めます。ちなみに、ミーヴ・ビンチーはアイルランドの国民的な恋愛小説家です。

 

マーガレットさんは2人の年は共に50代前半だと推測します。2人とも前のパートナーとは死別。彼はハーリングについて話を始めるのですが、彼女はあまり興味がないようです。次は彼女の方がカントリー・ミュージックを話題にします。なんと、これが2人の共通点でした。マーガレットさんは、ここでネーサン・カーターが「ワゴン・ウィール」を歌いながら登場してくれたらどんなによかったかと思いました。ネーサン・カーターはアイルランドのカントリー・シンガーで、「ワゴン・ウィール」は彼のヒット曲です。

 

2人の会話はとまりません。意気投合とはこのことです。彼女には2人の娘がおり、彼には息子と娘がいます。子供達は誰も2人がオンライン・デートをしていることを知りません。2人はどうやってこのことを子供たちに伝えればいいかと時間をかけて話し合っています。

 

マーガレットさんが心をかき乱される瞬間がやってきました。2人が同時に伸ばした手が、テーブルの上で固く結ばれたのです。

 

彼が彼女をディナーに誘います。しかし、帰りの列車に間に合わせなければなりません。ホテルの部屋をあらかじめ用意しておくとかそういう出会いではないのです。

 

彼女「今日はスーパーマックですませましょう。たぶん次に会ったときに。。。」

彼「駅の構内のハンバーガーなんてあなたには似合わない。橋の向こうにあるホテルのレストランでちょっとしたディナーはどう?」

彼女「いいわね。でも先に子供たちにテキスト送らせて」

彼「もちろん」

 

マーガレットさんの列車の時刻が近づいています。2人はまだ手を握りあったままです。 すべてがうまくいって、2人が幸せになることを祈りながらマーガレットさんは席を立ちました。

 

電車の中からマーガレットさんはツイートを続けます。人生の山や谷を乗り越えてようやく出会った2人と時間を共有したことで、マーガレットさんの心も喜びであふれています。今後2人がどうなるのかはわかりません。しかし、少なくとも今日は2人が幸せな時をすごしたことは確かです。幸せを必要としていない人などいないのです。マーガレットさんはフォロワーそれぞれの心の中で話の続きを紡いでいくことを勧めてツイートを終えています。

 

マーガレットさんのツイートには8000を超える「いいね」と、270件のレスが付きました。その中の1つがアイルランド鉄道の公式アカウントです。

 

 

 

「マーガレットさん、素敵なストーリーをシェアしてくれてありがとう。愛が正しい軌道に乗って進んでいくことを願っています」

 

山田くん、アイルランド鉄道さんに座布団1枚もってきて!

 

www.dublinlive.ie

 

 

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