ウクライナのゼレンスキー大統領が政治家になる前にコメディアンとしてアイルランドで公演を行っていたことを知りました。
それは2017年の11月4日のこと。たった4年半前ですね。自身のコメディー集団を率いて来愛。会場はドロハダの TLT シアターというところだったそうです。
彼を呼んだのはアイルランドに住むウクライナ人プロモーターのニック・レフェチェンコさん。
レフェチェンコさんは22年前からアイルランドに住んでおり、主にロシア語を話す東欧からの移民向けにディスクやショーを企画・運営しているそうです(少なくともコロナが始まる前までは)。
こういう移民向けのイベントは、ときどき街なかにポスターを張っているのを見ますね。フィリピン人向けやルーマニア人向けの歌謡ショーのポスターを見たことがあります。
今ではゼレンスキー大統領の名前を知らない人は世界にいないぐらの勢いですが、2017年当時はロシア語圏以外では無名の存在。それでも、ウクライナではナンバー1の芸能人だったそうです。
ドロハダでの公演はロシア語で行われました。公演の最後は、ゼレンスキーさんと共演者であるユージン・コショフィさんのラップで締めくくられたそうです。その歌は政治的な意味合いがあり、ウクライナを女性に、ロシアを威張りん坊の男に喩えたものだったそう。
レフェチェンコさんによれば、ゼレンスキー大統領は当時からウクライナへの強い愛国心を抱いていたとのこと。ウクライナを常に宣伝し、ウクライナの腐敗を嘆き、ウクライナを平和にしたいと考えていました。彼の歌う歌はすべて政治的なものだったそうです。ドロハダの観客は全員が立ち上がって彼に拍手を送ったそうです。
ゼレンスキーさんと奥さんのオレナさんは、公演後にアイルランドで3日間を過ごし、ギネス・ストアやモハーの断崖を訪れました。彼はアイルランドに強く印象付けれられ、また戻ってきたいと思っていたそうです。
おとといの水曜日に、ゼレンスキー大統領はアイルランドの国会でオンラインで演説を行いました。いまではゼレンスキー大統領はウクライナの抵抗の象徴となっています。
レフェチェンコさんは2019年の大統領選挙においてアイルランドにおけるゼレンスキー候補の運動員として活動しました (ウクライナ国籍をもっていれば海外在住者も選挙権があります)。アイルランドが難民を受け入れ、人道支援を提供していることに、ゼレンスキー大統領は感謝しているだろうとレフェチェンコさんは言っています。「彼はすばらしい人物だ。強く、勇敢な男だ。ウクライナに彼がいることを誇りに思う」。