これから数週間のブースター・ワクチンの接種では、モデルナ製のワクチンが主に使用されます。これは、アイルランドのモデルナ・ワクチンの在庫が期限切れに近づいているからです。
これからの数週間でブースター・ワクチンを受ける人は、50代以上、医療関係者、既往症のある人(おそあらく30歳以上の制限がつく予定) です。
一部の人はモデルナのワクチンを嫌がっているといいます。期限切れに近づいているワクチンはどうなのか、とか、モデルナ・ワクチンの効果に疑問がある、とかそういう考えがあるからのようです。また同社CEOのステファン・バンセルは先週、モデルナのワクチンはオミクロン株に対して、アルファ株ほどの効果がないかもしれないと警告を発しています。
HSE は、ワクチン接種者はどの会社のワクチンをうつかを選ぶことはできないとしています。
まず、期限切れが近いことへの不安について。アイリッシュ・タイムズの記事から。結論から言えば不安に思う必要はない。ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、J&Jのワクチンは6か月間の緊急使用承認に基づき市場に出た。一般のワクチンや医薬の使用期限は一般に2~3年。ワクチンをなるべく早く出荷するためには使用期限を短くせざるを得なかった。つまり、その時点でわかっていたデータに基づき使用期限を設定せざるをえなかった。各製造元はデータを集めるために、製造したワクチンをラボで観察中。
また、モデルナ社は現在のワクチンがオミクロン株には以前ほど効かないのではないかと発言したが、専門家の多くはそれでもこのワクチンが重症化や入院を防ぐにあたって大きな役割を果たすと考えている。しかし、確実なことを言うにはまだしばらくかかる。おそらく数週間。
モデルナはオミクロン株対応のワクチンを開発中。しかし、新しいワクチンを市場に出すにはしばらく時間がかかる。1000万回分を2022年の第1四半期に出荷できるが、大量生産するには第2四半期まで待たなければならない。
1回目と2回目のワクチンがモデルナでなかった人に対してはどうなのか? 違う会社のワクチンを打つことを支持するエビデンスはここ数か月でいろいろ出てきている。今週発表された調査では、最初がアストラゼネカで2回目がモデルナまたはファイザーだった人は、2回ともアストラゼネカだった人に比べて予防効果がはるかに高まっていることがわかっています。
これにより、1回目/2回目でアストラゼネカを打った人も、ブースターでモデルナを打つことで免疫効果が高まることがわかります。
また、まだ最初のワクチン接種が始まっていない発展途上国において、mRNA ワクチンの保存に必要な超低温冷蔵庫の用意ができていなくても、ひとまずアストラゼネカから打ち始めるというオプションがとれることになります。
アイルランドの国家免疫諮問委員会 (Niac) は、予防的措置として、30歳以下にはモデルナ・ワクチンの接種を推奨していません。フランスやスカンジナビア諸国でも同様の措置がとられています。ファイザーに比べてモデルナのワクチンを受けた若い男性に心筋炎が発症する可能性が高いというデータが出ているからです。
Niac は、30歳以下の男性に対しては、ファイザーのワクチンまたは通常の半分の量のモデルナを、2回目の接種から5か月の期間をあけて打つことを推奨しています。
まだ初期のデータですが、ブースター・ワクチンによって、75~79歳の人の感染率は低くなっているようです。80歳以上ではすでに感染率が下がっていることがわかっています。