パンデミックの影響で2020年の3月から店を閉じていたダブリンのボタン・ファクトリー (Button Factory) というナイトクラブが昨日 (木曜) の夜、約1年半ぶりに営業しました。
全面的な営業再開というわけではなくて、テスト・イベントとしてのお試しオープンという形式です。450枚のチケットは発売から数分でソールド・アウト。これは総収容人数の 60% にあたるそうです。
お客さんは、ワクチン証明書および抗原検査の陰性証明を提示する必要がありました。テンプルバーの店の近くには抗原検査センターが設けられました。コンタクト・トレーシングのために連絡先も提出する必要があります。
キャサリン・マーティン文化相は、このパイロット・イベントは社会におけるクラブ文化の価値を認めるにあたって重要なものである、と述べています。今回のイベントはソーシャル・ディスタンスが適用されないものであり、10月22日のロックダウン (ほぼ) 完全解除に向けて、最も重要なパイロット・イベントになる可能性が高い、とマーティンさんは言っています。「これはパイロット・イベントの中でも最も複雑なものである。ほんとうに重要。この業界が再び活気づいてほしい」
今回のテスト・イベントでは、10月22日のナイトクラブの持続可能な再開に向けて、チケット発売、入場手順、抗原検査や通気のインパクトを測るものだとのこと。
マーティンさんによれば、抗原検査を要件としたのは、文化省が求めたのではなく、会場側からの要請だったとのこと。
抗原検査が将来的にもナイトクラブ入場の要件となるのか聞かれたマーティンさんは、専門家グループのアドバイスを待つ、としています。
出演者の DJ Dart さんは、この夜を待ち望んでいたと。DJの多くは、数か月前からナイトクラブを再開しているイギリスに行ってお皿を回していたようです。「ダブリンに帰って来て地元でプレイするのはやっぱりいいね。ほんと長かったよ。ダブリンはヨーロッパの中でもクラビングに最高の都市の1つだ。ゆっくりとだが再開していることがうれしい」と言っています。
プロモーターのウィル・ロルフさんは、この業界で働く人が再び生計を立てられるようになるためのプロセスのひとつ、とこのイベントを位置付けています。「これは私たちの仕事の一部でありプロセスの一部。私たちは客としてここにいるのではなく、プロとしてここにいる。ここまで車で長かった。このイベントが10/22に向けての踏み石になればいいね。2年間待ったが、もっと長くかかることだってありえたからね」と言っています。