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アイルランドの政治に関する世論調査(2021/Feb)

 

 

アイリッシュ・タイムズと Ipsos MRBI 社によるアイルランド政治に関する世論調査が昨日 (2/24) 発表されました。

 

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政府の支持率は43%と昨年10月に比べて5%減。連立与党の 3 党のうち、中心となっているフィアナ・フォイル(FF)とフィネ・ゲール(FG)も共に大きく支持を減らしました。ミホール・マーティン首相が率いるFFは14% (-3%)、FGは30% (-5%)。これは、まあパンデミックへの政府の対応について、国民の間に不満がたまっているということなんでしょう。

 

ただし第3与党の緑の党(GP)は支持率を上げて 6% (+2%)。これは議席数を大幅に回復した昨年2月の総選挙時の7%に迫るもの。党首のエイモン・ライアンの支持率も35% (+8%) と躍進。

 

一方でSFの支持率は28% (-1%) と横ばい。メアリ・ルー・マクドナルド党首の支持率も同様に 1% 減の 45%。

 

昨年2月の総選挙で、FF、FG、SFの3党がほぼ同数の議席を獲得したわけですが、この中でFFの落ち込みが目立ちますね。あと、FGのレオ・バラッカー首相の人気は高いですね。今回 13%も減らしていますが、それでも50%とトップです。

 

FFにとって心配な点は、ダブリンでの支持率が低迷していること、FGとSFはそれぞれ30%前後の支持率があるんですが、FFはたった8%ですよ。

 

www.irishtimes.com

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記事を書いたパット・リーヒー記者によると、今回の世論調査で観察できた重要な点は4つ。

 

1. 緑の党の復活。今回の世論調査を見ると、3党による連立政府の中で緑の党だけは責任の追及を免れた。党の支持率も党首の支持率も大きく回復した。これまで連立政府に参加してきた小政党は、ほぼ間違いなく壊滅的な打撃を受けてきたのだが、今回はそうならない可能性があるか?

 

2. FFとFGの支持率が落ちたのに、SFの支持率が上がらなかったこと。SFの上昇基調は踊り場に達したのかもしれない。しかし、そうだとしても、かなり高い位置での踊り場である。

 

3. 無所属議員の強さ。今回の調査では5%増の13%を記録。FFに近い支持率である。

 

4. 労働党社会民主党、連帯/ピープル・ビフォア・プロフィットという小政党の堅調さ。数パーセントという支持率にもかかわらず、メディアの露出や政治的影響力の点で強い存在感を見せている。有能な議員と特徴のある政治メッセージで、これからも支持率が示す以上の活躍を続けるのではないか。

 

 

 

 

 

 

 

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