私は日本にいた頃にベルリッツの英会話教室に100万円近く使ったのですが、最近は便利な世の中になりました。YouTube で英会話レッスンの動画を見ることができますし、生の英語にも触れることができます。そして、無料です。英語の自動字幕もかなり正確です。
先日、「English Like A Native」という英会話レッスンのチャンネルを見ていました。アナさんというイングランド人女性が先生です。
イギリス国内の方言または他の英語圏の国のアクセントをイギリス標準英語と比べるというシリーズがあるのですが、北アイルランド編がけっこうおもしろかったのでご紹介します。
最初は北アイルランドでよく使われるフレーズの紹介から。
What’s the craic? (What’s going on?)
Dead on (Fine)
Eejit (idiot)
Aye (Yes)
Scundered (embarrased)
最初の 3 つはダブリンでも言う。Aye はあんまり使わないと思う。どちらかというとスコットランドっぽい。Scundered は初めて聞きました。
それから発音の話に移るんだけど、北アイルランドで特徴的なのは「aʊ」の発音 (動画の 2:09 あたり)。たとえば、Now はカタカナで書くと「ナウ」ですけど、北アイルランド人が言うと「ナイ」に聞こえる。Cow は「カイ」に聞こえる。
ほかにもいろいろ興味深くて、イギリス標準英語は -er、-or などの r を発音しないが、北アイルランドはしがちとか、-ing の g はイギリス標準英語では鼻濁音になるが、北アイルランドではならない。Father とかの a の音は、イギリス標準英語では口を開けて (下あごを落として) 発音するが、北アイルランドではそうではない (日本語の「あ」の音に近い)。Cat、Hat など、単語の最後に来る t は北アイルランドでは発音しないのだが、同様に t を発音しないコックニー訛りとは舌の位置が違うとか、新発見がいっぱい。
しかし、私が驚愕したのは、イギリス標準英語では Paw と Poor と Pour を全部「ポー」と同じに発音すること。北アイルランド人の男性が「ポー」「ピュア」(アイルランドの人はたぶんアイルランド語の影響だと思うんだけど j の音が入ることが多い。だからプアではなくてピュア)「ポア」と発音すると、アナさんが (愛情を込めて) 「crazy!」というんだけど、いやいやいやいや、それはこっちのセリフやで。イギリス人に言ったら怒られるか (笑)。
このあと、リバプールの訛りの動画も見たんだけど、ほんとに知らない言い回しばかりでびっくりしました。
そのほかの英会話レッスンのチャンネルをご紹介しますと、きれいなお姉さんに英語を教わりたいならこちら。「English with Lucy」の Lucy さん。イギリス人です。
それから、強烈な個性のお姉さんに英語を教わりたいなら、「EnglishLessons4U - Learn English with Ronnie!」の Ronnie さん。この人の教え方やテーマの選び方は型破りでほんと面白いです。カナダの方。