たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

ギネスのポスター

オークションでパブ関連のグッズを買い始めたときに、一番初めに買ったのがやっぱりギネスの古いポスターでした。

 

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「Guinness for Strength」シリーズ。イラストはジョン・ギルロイ。1945年の作品。上部のスローガン「Dig for Victory」の Victory を赤線で消して Plenty と書いてある (誰かがいたずら書きしたのではなくて、そういうデザインです)。「Dig for Victory」は、イギリスの戦時中のスローガンで、食糧不足を補うためと、一致団結して士気を高めるために用いられたもの。家の庭や空き地を掘って野菜を植えましょう、というキャンペーン。それをギネスがもじって Plenty に変えたわけです。農夫が手押し車で大量の野菜を運んでいます。ハンマー・プライス100ユーロ。

 

 

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1944年。イラストはジョン・ギルロイ。これも戦時中のもの。2人の工夫が空母を塗装または掃除している。ひとりが「ギネス飲みたいなあ」というと、もう一人が「おまえがギネスだったらいいのに」と返す。ハンマー・プライスは70ユーロ。

 

 

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1960年。ギネス広告のイラストレーターとしてジョン・ギルロイが活躍した最も後期の頃の作品。テレビができて、ギネスも「No Wonder Five Millions Guinness Are Enjoyed Every Day」(ギネスは毎日500万杯消費されています) というキャッチコピーで参戦。それに呼応するポスター。鉄骨を担いだ男のイラストはギネスの定番ですが、この広告では男が鉄骨を5の字に曲げて運んでいます。ハンマー・プライスは25ユーロ。

 

ここまでの3つがたぶん私が初めてオークションで買ったアイテムです。

 

 

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イラストはジョン・ギルロイ。手押し車で馬を運ぶイラストのポスターが最初に出たのは1949年。だから、これもその頃のものか。橋を渡るのに、馬車は有料だが手押し車は無料という看板を見て、馬をカートに載せて引いていく男。ハンマー・プライスは70ユーロ。

 

 

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Guinness Time というのはギネスの広告キャッチコピーとしても有名ですが、ギネスの社内報の名前でもありました。1957年の春号の表紙をポスターにしたものでしょうね。イラストはレイモンド・トゥービー。ハンマー・プライスは50ユーロ。

 

 

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この2つはセットでハンマー・プライス60ユーロ。両方ともA4より少し大きいぐらいの小さいポスター。上の亀は初出は1936年のジョン・ギルロイの作品。下の太陽は1950年。ただ、額縁の裏紙に使われている新聞記事などを見てみると、おそらく1950年代後半につくられたもの。

 

 

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これはとても大きなポスター。縦が1メートルほどある。1978年のカレンダー向けのイラスト。Giles という人だかグループだかの作品。オークション会場でアイテムを壁から取り外したりなどの作業をしているおっちゃんは、「アイルランドでは運搬にロバなんか使わないよ」と、このポスターのことは好きでなさそうだった。ウエイトレスさんがこれ見よがしに緑の服を着てたりとか、アイルランドステレオタイプを強調しているからかな、と思う。ハンマー・プライスは60ユーロ。

 

 

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最後です。ムカデのポスター。ムカデが靴磨きしたら疲れるだろうけど、ギネスを飲めば大丈夫、みたいなポスター。このポスターはほかで見たことがないし、ギネスの広告を集めた本にも載っていない。蚤の市で買ったのだが、売ってくれたおっちゃんは「オリジナルだ」と言っていた。この人からは何度か買ったことがあって、信用できる人だとは思っている。たしか130ユーロ支払った。

 

 

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