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Shithousery (サッカー英語の表現集 7)

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新型コロナウイルスの影響でアイルランドやイギリスの放送局もパーソナリティが自宅から放送する番組が多くなっています。

 

こちらは元イングランド代表サッカー選手のピーター・クラウチが司会を務めるBBC ラジオ 5 のポッドキャスト番組。

 

 

 

今回はスージー・デントさんという辞書学者がゲスト出演して、” Shithousery” という単語について説明していました。スージー・デントさんは、「カウントダウン」というチャンネル4のクイズ番組に「辞書の番人」として出演していて、人気の方です。私も大好きです。

 

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さて、デントさんによりますと、1600年頃からShithouse という単語は「トイレ」という意味で使われていました。これは Shit に house なわけですから文字通り、と言ってもいいでしょう。

 

それから何百年も経って、1950~60年代に「非常に不快な場所」または「非常に不快な人物」という意味で使われるようになりました。特に後者はサッカーにおいてよく使用されたようです。つまり、汚いプレーをする選手、ダイブする卑怯な選手、という意味です。

 

この意味の Shithouse から派生して Shithousery という言葉が生まれました。Wizard (魔術師)という言葉から派生して Wizardry (魔術) という言葉が生まれたように、Shithouse (汚い選手) に ry を付けて「汚いプレー」という意味になったわけです。

 

Shithousery または shithousing が盛んに使われるようになったのは前回のW杯あたりから。もちろん悪い意味で使われることが多いのですが、相手を出し抜くようなプレイを指す言葉としてポジティブな意味でも使われることがあるようです。ちょうど、日本でいう「マリーシア」みたいな感じでしょうか。

 

Urban Dictionary というオンライン・スラング辞書には次のような例文が載っています。

"Fantastic shithousery from James Ward-Prowse to get Zaha sent off." (ザハ選手を退場に追い込んだジェイムズ・ウォード=プラウズ選手のあざやかなshithousery)。やっぱり、「マリーシア」と訳したくなります。

 

www.urbandictionary.com

 

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