5月1日金曜日、アイルランドの出口戦略のプランがレオ・バラッカー首相から発表されました。5月18日から3週間ずつ5段階に分けて社会生活を元に戻していく計画です。最終の第5段階が始まるのは8/10になります。ウイルス封じ込めがうまくいかなければ予定が変更される可能性は残っています。
5/17までは現在の外出制限が引き続き適用されるのですが、来週の火曜から一部だけ緩和されます。これまで運動のために動けるのは自宅から2km以内でしたが、これが5kmまでに広がります。また、70歳以上の方は何があっても外に出ないようにと要請されていたのですが(罰則等はありません)、運動のために外に出るのはOKになります。
5/18からの第一段階では、ガーデンセンター/ホームセンターなど一部の店の営業、屋外での一部のスポーツ(テニスやゴルフなど接触のないスポーツ)、少人数で屋外で集まること、屋外の工事現場の再開が可能になります。
カフェ/レストランの営業再開は6/29(第3段階)、理髪店/美容院、ホテル、宗教の礼拝は7/20(第4)、パブは8/10(第5)からとなります。ただし、いずれの場合も、営業再開といっても、社会的距離を取り、人数制限を守ることが要求されています。
エッセンシャル・ワーカーのお子さん向けにクレッシュは第3段階で再開。その他の方には、第4段階から週に一回だけ再開。学校は9/10月まで閉鎖。サッカーは第4段階、コンタクトの激しいラグビーや格闘技は第5段階から再開可能です。
詳しい情報はこちらの政府発行の文書をごらんください(英語)。
Gov.ie - Roadmap for reopening society and business
こういうインフォグラフィックもリリースされているようです。
個人的には、これほど具体的に日付まで示したプランが出てきたのにはいい意味で驚きましたね。
レオ・バラッカー首相は、当日夜の人気チャット・ショー「Late Late Show」に生出演し、出口戦略について詳しく説明しました。
アイルランドは2月に総選挙があってから、まだ新しい内閣ができていません。連立の話し合いがまだ続いているのです。番組の中では、いつ頃組閣できるのかという質問もあったのですが、バラッカーは6月頃にはなんとか、と言っていました。FF、FG、緑の連立が今のところは有力みたいです。
あと、プラン発表の首相のスピーチをテレビの生中継で見たんですけど、なかなか良かったですよ。首相宛てに手紙が数多く寄せられているそうですが、その中からいくつか紹介するんですね。送ってくれた人のファースト・ネームも添えて。たとえば、医療従事者でコロナ陽性になった方からの手紙で、「なぜそれでも仕事に行くのか」と自問し、「患者さんは家族のようなものだから」と自答したみたいな話ですね。
スピーチは伝えたいことを明確に伝えることも重要ですけど、ポエムの部分もやっぱり重要だと思わされました。
