たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

パブとオフライセンス

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アイルランドの飲み屋さんは一般的にパブ (Pub) と呼ばれます。これは Public House の略です。普通の会話では Public House とは滅多に言いませんが、新聞やテレビのニュース、公式の文書などでは使うようです。

「Public House」は直訳すると「公衆の家」になるので、変な言葉だなーと思っていたのですが、今日、近所のパブの前を通りがかったとき、店の前に飾ってあった昔の告知ポスターに、「Private House」という言葉を見つけました。内容は写真のとおりなんですが、中ほどの「SELLING BEER」という大きな文字の下に「In Private Houses」とあります。全文の意味は、「このあたりで民家 (Private House) でビールを売るという慣習が広まっているのはわかっている。今度見つけたら、ただじゃ済みませんよ」という警告です。ここからは私の想像ですが、Private House に対する言葉として、不特定多数にお酒を出せるライセンスをもった家 (昔はたぶん本当に家で飲ませてたんでしょう) を法律的に Public House と呼び、それが一般に広まったのかなーと思います。

お店の名前に Inn、Tavern、Bar などとついていればそのお店はパブなんだなーとわかりますが、パブなのに「~ Hotel」という名前のところもあるそうです。アイルランドでは見たことないんですが、たとえばスコットランドでは 1976 年まで日曜にお酒を出せるのはホテルだけだったので、形式だけホテルの体裁を整えたパブが多く存在し、現在も Hotel と称するパブが残っているそうです。

あとは、酒屋さんのことは Off-Licence と言います。日本語に訳すと「ライセンスがない」という意味になりそうで、こちらに来た当時、私も不思議に思いましたし、新しく来た人によく質問もされます。私は今日の今日まで、「店の中でお酒を飲ませるためのライセンスがない」店のことだと理解していて、質問されたときにはそう説明していたのですが、今、調べてみたところによると、店の外に持ちだして (Off) 消費するためのお酒を売れるライセンスを持ったお店という意味なんだそうです。いやー、思い込みって怖いなあ。勉強になりました。