たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

ボヘミアンズとパレスチナとコービン

フィブスボロにデイリーマウント・パークというサッカー場があって、そこを本拠地としているのはボヘミアンズというアイルランドの最上位リーグで戦うチームです。このチームが、パレスチナの子供たちを支援するために、パレスチナ・アウェー・ジャージーというのを先月売り出したんですね。ジャージーというのはユニフォームのシャツのことです。

 

このシャツは白地にパレスチナ・カラーの緑と赤と黒がデザインされており、襟のところには鳩の絵が入っています。これは、ボヘミアンズとパレスチナ・スポーツ・フォー・ライフという慈善団体のコラボによるもので、シャツの売り上げの10%は、ウェストバンクにあるタラクレム難民キャンプのスポーツ・プロジェクトの支援に当てられるそうです。この難民キャンプは180メートル四方の土地に20000人以上が暮らしているそうで、そのうち1600人が学齢期の子供です。

 

さて、ここまでは恵まれない境遇の子供たちにスポーツに親しむチャンスを提供するチャリティーということでよかったのですが、問題が起きたのはこのシャツの販売促進キャンペーンに元英国労働党党首のジェレミー・コービンを起用したこと。

 

 

コービンさんは労働党の中でも左派なんですが、左派の人ってパレスチナをものすごく応援しています。応援するだけならいいのですが、それが高じて反ユダヤみたいになることもあります。コービンさんはそれで随分批判されていたんですね。

 

アイルランドにもユダヤ教の人はもちろんいまして、政治家で元法務大臣のアラン・シャッターさんもそのひとり。シャッターさんがアイリッシュ・インデペンデント紙の取材に答えて、コービンさんを起用したことに文句をつけました。この記事は有料なので私は読めてないのですが、けっこうきつい調子で非難したようです。

 

ボヘミアンズはシャッターさんの批判にはいまのところ反応していないのですが、シャツの売り上げは好調であると発表しています。

 

シャツはここから購入できます。65ユーロ。けっこういいお値段しますね。あと、コービンさん、派手な柄のシャツなのにけっこう似合ってますよね。

 

www.balls.ie

 

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大盛況のスミスフィールド馬の市

 

今日は3月の第一日曜ということで、半年に一度のスミスフィールド馬の市がありました。以前は毎月第一日曜に開かれていたんですけど、いろいろ問題があって2013年から年に2回の開催となっています。

 

年に2回になった当初は閑散としてしまったんですよ。広場の周りを柵で囲ってものものしい雰囲気ではありました。

 

さて、今回の馬の市は非常に盛況でした。前回の9月がどうだったかちょっと記憶にないんですけど、最近こんなに人や馬が集まったことはありません。柵もなくなってフレンドリーな雰囲気です。広場には人がいっぱい。馬もたくさん来ていました。あたりには動物の匂いがむんむんです。

 



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ニューカッスルに行きました

週末に一泊でニューカッスルに行ってきました。イングランドの北東部を訪れるのは初めてです。

 

もともとの予定はニューカッスル対ブライトンの試合を見ることでした。ところが、ニューキャッスルFAカップで勝ち進んだせいで、この試合がキャンセルになってしまったのです。行くのをやめようかとも思ったのですが、フライトチケットは払い戻し不可能ですし、ニューカッスルの町を一度は見てみたいということで行ってきました。

 

ニューカッスル空港からはメトロが出ていてシティ・センターまでのアクセスは簡単です。11時頃にシティについたのでしばらくお散歩。タイン川にかかるハイ・ブリッジを見に行きます。タイン川は谷底に流れている川なので、いちいち鉄道の線路を谷の下までもっていって橋を渡るよりも、高いところで両岸をつないだ方がはやいわけですよ。二階建てで下が人と車用。上が鉄道用です。瀬戸大橋とは逆ですね。

 

一番奥に見えるのがハイ・ブリッジ

お昼ご飯はラーメンを食べたいと思い、ラーメン屋を検索しました。少しはなれたところにMisoという名前のラーメン屋があります。20分ほど歩くのですがどうもアルチザンな匂いがしたのでそこに決めます。

 

こはちょっとおもしろいお店です。まず立地が商店街ではありません。どちらかというと工業地帯。古い長屋の一画を改装してお店にした感じです。店内もどちらかというとしゃれたジャズ・バーのような作り。実際、ジャズのレコードがたくさんおいてあります。メニューはラーメン、焼き鳥、串焼き、餃子など。

 

Miso

ラーメンは2種類あって、しょうゆとしいたけ。しいたけはしいたけで出汁をとったものでヴェジタリアン向けですね。私はもちろんじょうゆを頼みました。15ポンド。こちらは鶏ガラ出汁で10時間煮込んだと書いてありました。この出汁は本格的ですね。だいたいこちらのラーメンは豚骨が多いでしょう。鶏ガラとしょうゆで出汁をとったのは意気込みを感じます。麺は少し固めでした。おなかが空いていたので写真を撮り忘れました。

 

ティーセンターに戻ってきてニューカッスル城を見学します。建物はThe Keepと呼ばれるメインの石塔とブラック・ゲートと呼ばれるゲートハウスの2つです。The Keepの方はとてもしっかりした石造りのお城ですね。本物のダンジョンというのを初めて実感しました。

 

The Black Gate

The Keep

The Keep の屋上から見たニューキャッスルの町。中央は聖ニコラス教会。左奥にセント・ジェームス・パークが見える

その後、ホテルにチェックイン。なかなかモダンなホテル。受付の人がお揃いのTシャツを着ていて、フレンドリーに話しかけてくるタイプのホテルです。

 

夜は何も予定はなかったのですが、とりあえず夕食を食べに町に戻ります。St Sushiという日本食屋があったのでそこにします。からあげ定食で14ポンド。このお店はすごくはやっていますね。おなかがすごく空いていたので写真を撮り忘れました。

 

その後、シネワールドがあったので映画を見ることにします。ちょうどいい時間だったのが『コカイン・ベア』。コカインを食べてクマが凶暴化するというお馬鹿映画なので、休暇の旅先で見るにはちょうどいいかなと思いました。おもしろかったです。

 

ホテルに戻ってバーでビールを一杯飲みながら本を読みました。スタウトのビールを置いてないんですよね。デイタイムというIPAを飲みました。読んだ本は斎藤環さんの『戦闘少女の精神分析』です。

 

で、部屋に戻ってマッチ・オブ・ザ・デイを見て寝ました。

 

日曜は12時の飛行機だったので何かを観に行く時間はありません。駅前のスタバでコーヒーを飲んで帰りました。

 

一泊でどこかの知らない町にふらっと行ってみるのもいいものだと思いました。

 

小径

 

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コーガン? キョーアン? キョーガン? ついに決着がつきました

 

 

Evoke というアイルランドの芸能サイトというか女性向け情報サイトがあるのですが、そこにバリー・コーガンの記事が載っていました。

 

evoke.ie

 

彼の苗字である Keoghan をどう発音すべきか。彼自身は g を発音すると言っています。つまり、日本語表記としては「キョーガン」が一番近いようです。

 

記事の中では「彼の名前を一般的な読み方で発音しているとしたなら、あなたは間違っている」「私たちの多くはgを黙字として扱いたい誘惑にかられる」と書いていますので、一般的に言えば、彼の苗字は「キョーアン」と読むことでアイルランド人の合意はとれているようです。

 

しかし、彼自身ははっきり「g は発音する」と言っているんですね。ただ、この発音は「間違っているかもしれない」「一般的ではない」と本人も認めています。

 

キョーガンは、「発音しにくい名前を持つことはいいこともあるよ。特にアメリカではね」とシアーシャ・ローナンの例を出しながら語っています。シアーシャの名前をどう読むかという話だけで場が盛り上がりますからね。

 

現在の日本語表記の「コーガン」は「キョーガン」に改められないものなんでしょうかね。シネイド・オコナーもデビュー当時はシンニード・オコナーなんて表記されていたので、できないことではないと思うのですが。

 

 

 

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ラップトップPCを買いました

4年ぶりくらいに日本に一時帰国しようかと思っているのでラップトップPCを買いました。今持っているラップトップは遅くなってしまってほとんど使っていないのだが、確認してみると9年前に買ったものだった。それは遅くなるはずだ。

 

まず、ジャービスのカリーズに行って物色。今使ってるASUSのラップトップが悪くなかったので、今回もASUSにすることに。950ユーロくらいの性能のいいやつにしようと思って店員さんに「これ買います」と言ったのだが、あいにく在庫切れ。3月の中旬まで待たないといけないと言われたので断念しました。

 

それで今度はアーノッツの地下の電化製品売り場へ。カリーズに比べると品揃えは少ないのだが、ASUSのでちょうど手ごろなのがあったのでそれにしました。580ユーロくらい。Microsoft Officeなんかは組み込まれています。

 

家に帰ってきて仕事で使うツールをインストール。これで準備完了。なぜもっと早くやらなかったのか。

 

アーノッツでPCを買うのは初めてだったんだけど、保険どうしますかとか、WordやMcAfeeどうしますかとか、50セント寄付しますかみたいなことは一切聞かれなかったのでよかったです。

 

 

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バリー・コーガンがBAFTAで助演男優賞を受賞

『イニシェリン島の精霊』で主人公の風変りな隣人を演じたバリー・コーガンが、BAFTA (英国アカデミー賞) の助演男優賞を受賞しました。

 

コーガンは、TVドラマ『Love/Hate』のネコ殺しの少年役で注目を浴び、その後はハリウッドのブロックバスターやアート系の映画にひっぱりだこ。ダブリン出身の30歳。

 

生い立ちが複雑で、母親が薬物中毒で彼が12歳のときに他界。13軒の里親の家庭を転々とした後、おばあちゃんや叔母や姉に育てられた。

 

昨日のBAFTAの受賞スピーチを訳してみました。短いながらも気持ちの伝わるダブリン訛りのスピーチです。

 

www.youtube.com

 

(猫背になってポケットをあちこち探りながら) どこにしまったっけな。ちゃんと準備しておくべきだった。感謝する人のリストを作っておいたんだ。マーティン(マクドナー監督・脚本)、ありがとう。とても緊張してるのでサクサクいくね。マーティン、コリン(ファレル)、ブレンダン(グリーソン)、ケリー(コンロン)、キャストの皆さん、スタッフの皆さん、プロデューサー、フォックス・サーチライト、アイルランド(観客から歓声)、ブランド(息子)。自分の魂のために、そしてブランドのためにこの賞が欲しかった。母さん、そして、私が生まれ育った地域で何者かになろうと夢見ている子供たち。この賞は君たちのものだ。

 

彼の生まれ育った環境を考えると、”my mother”のところでぐっときてしまいます。そして、最後の「この賞は君たちのものだ」のところで”for youse”とyouが複数形になっているのにもダブリン愛を感じてしまいます。

 

余談ですが、彼の苗字(Keoghan)を「コーガン」と日本語で表記するのはなんとかならないのかなあと思います。英語圏のエンターテイメント業界では「キョーガン」のように読むように落ち着いたようです。アイルランドではghを発音せずに「キョーアン」と呼ぶ人もいるようですが。次の動画はダブリンのラジオ局が彼にインタビューしたときのもの。冒頭でパーソナリティーが「バリー・キョーアン」と呼び掛けているのがわかります。

 

www.youtube.com

 

昔、阪神にキーオというピッチャーがいました。アイルランド系で綴りはKeogh。これはアイルランドではけっこうよくある苗字です。彼はアメリカ人だからキーオという風に読んだのかもしれませんが、アイルランドではこの苗字はだいたい「キョウ」と読みます。たぶんKeoghanもKeo + ghan ではなくて、Keogh + an なんでしょうね。

 

2023/02/22追記

その後でてきた情報によると「キョーガン」の表記が一番近いようです。

tarafuku10.hatenablog.com

 

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授乳をとがめられた女性の反撃

この女性はマーガレット・シノットさん。シノットさんは4歳と6歳の子供が水泳を習っているので、UCDのスイミング・プールに週に2回か3回通っているそうです。シノットさんにはもうひとりお子さんがいて、その子は7か月。その子と一緒に幼児向けのプールで遊んでいたのです。

 

子供がむずかりだしたので、プールの縁に座っておっぱいをあげ始めました。そのプールにはほかには誰もいなかったそうです。しばらくするとスタッフの人がやってきて、お話がありますと話しかけてきます。英語でそのまま書くと「I need to address something with you」と言われたそうで、これはちょっときつい言い方ですね。シノットさん自身は bizarre (ビザール) な言葉遣いと形容しています。スタッフの人が英語ネイティブの人かどうかはわかりません。

 

スタッフの人は「ここでは授乳することはできません。授乳するのでしたら更衣室に行ってください」と言ったそうです。プールで授乳するのは子供にとって安全ではないという理由のようです。

 

シノットさんは、「なんてことを。女性のあなたが私にそんなことを頼むなんて信じられません」と返しました。誰が授乳のことを知らせたのかとスタッフの人に尋ねたところ、スタッフの人は「プール利用者の1人です」と答えました。シノットさんが「さっき通りがかった男の人ですか」と問いただしたところ、スタッフの人は肩をすくめるだけでした。シノットさんは「中年の白人の男性が私が授乳するのをやめさせろとあなたに頼んだから、授乳をやめるように私に言ってきたのですか」と畳みかけます。

 

今回の件にもかかわらず、シノットさんは今後もUCDのプールを利用するそうです。もし、周りに人がいたとしてもシノットさんは授乳するだろうと言っています。

 

実はシノットさんは弁護士で、法律には詳しいわけです。「平等な地位に関する法(Equal Status Act)」という法律があって、公衆の場で授乳する権利は法律で保護されています。シノットさんは、明日もプールに来て、子供がおなかを空かせていれば授乳するし、周りの人がそれに慣れるまで授乳を続けると主張しています。

 

UCDは、記者からのコメント依頼には返事していませんが、シノットさんあてに謝罪のコメントをTwitterに投稿しています。

 

 

写真: Wikipedia Commons

 

www.irishtimes.com

 

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