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たらのコーヒー屋さんです。

ロンリー・プラネットが選ぶアイルランドのビーチ・ベスト10

 

 

ロンリー・プラネットがアイルランドの浜辺のベスト10を発表しました。同社によりますと、6200km の海岸線を誇るアイルランドは、Beachgoer’s Paradise (浜辺好きのパラダイス) だそうです。

 

www.irishtimes.com

 

それではトップ10の発表です。

 

Dog’s Bay/Gurteen Bay (ゴルウェー県)

ゴルウェーのコネマラ地域にある浜辺。砂嘴 (さし) とトンボロ (陸繋砂州) によって形成された地形の両側にあります。ほかのアイルランドの浜辺と違い、細かく砕かれた貝殻でできた浜なので、カリブ海の雰囲気が味わえるそうです。

 

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Dog’s Bay/Gurteen Bay

 

Trá Mór, Dunfanaghy (ドネゴール県)

ドネゴール県のほぼ北の端、ダンファナヒーにあるビーチ。キルホーイー・ビーチ (Killihoey Beach) というこれもまた美しいビーチがあるのですが、そこから草の生い茂る砂丘をてくてく15分ほど歩いたところにあります。それだけ歩く価値あり、とのこと。

 

Keem Bay, Achill (メイヨー県)

メイヨー県アカル島にある三方を岩に囲まれたビーチ。移ろいやすい天候やご機嫌ななめのことも多い大西洋の荒波を差し引いても、ヨーロッパで最も美しい場所の1つ、だそうです。

 

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Keem Bay

 

Streedagh Strand (スライゴ―県)

スライゴ―北部のグランジ (Grange) という町の近くにあるビーチ。干潮のときには、1588年に座礁したスペイン艦隊の3隻の船の残骸が見えるそうです。地図で見る限り、かなり特徴的な地形をしているので、ここもトンボロとかそんな地形なのかもしれません。

 

Inch Strand (ケリー県)

ディングル半島にある浜辺です。映画『ライアンの娘』のロケ地でもあります。波は3メートルにもなるので、サーフィンに最適。バードウォッチングも楽しい。でも、やっぱり散歩とスイミングが基本でしょう。

 

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Inch Strand



Banna Strand (ケリー県)

ディングル半島のすぐ上、トラリーの近くにあるビーチ。暖流であるメキシコ湾流が来てるので、波の落ち着いた9月に泳いでも頭がおかしくなったとは思われません。でも景色が最高。

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Banna Strand


 Trawmore Bay, Achill Island (メイヨー県)

メイヨー県のアカル島にあるビーチ。アイルランドで最も被写体となったことの多いビーチの1つだそうです。特に東側にある標高466mのミナウン・クリフ (Minaun Cliffs) から見下ろすのがいい眺めとか。

 

Ballyquin Beach, Ardmore (ウォーターフォード県)

ウォーターフォード県南部、アードモアにあるビーチ。アードモアにはメイン・ビーチと呼ばれる有名な浜があるのですが、こちらのバリクイン・ビーチは人も少なく、地元の人が散歩したり、釣りをしたりしているとか。

 

Ballymostocker Bay (ドネゴール県)

こちらもドネゴール県の北の方にあるビーチ。ポートサロン (Portsalon) という町の近くにあります。この浜辺もポートサロン・ビーチと呼ばれることもあるようです。

 

 

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Ballymostocker Bay

 

Killiney Beach (ダブリン)

ダブリン南部のキライニーにあるビーチ。ダブリンに長くお住まいの方は一度は訪れたことがあるのではないでしょうか。ダブリン市民の憩いの場所です。

 

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Killiney Beach

以上です。

 

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サウス・サーキュラー・ロードの再開発

 

 

 

ダブリンのサウス・サーキュラー・ロードに巨大な廃工場があるのをご存じの方も多いと思います。

 

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これは、1935年に建てられた Player Wills 社のタバコ工場です。 使われなくなってからかなり時間は経過していて、私がダブリンに来た90年代前半にはもうもぬけの殻だったような気がします。

 

www.buildingsofireland.ie

 

この場所の再開発の計画が持ち上がっていて、デベロッパーは2018年にこの敷地を購入したアメリカのハインズ (Hines) という会社。問題になっているのは、19階建てという高さの問題もあるのですが、ここに建設されるアパートの3分の1を co-living という形態にしようとしているところ。

 

www.irishtimes.com

 

co-living というのは、4 ~ 5 つのワンベッドの住人が台所とリビングを共同で使うというもの。つまり、学生向けのアパートです。

 

それで、co-living という形態のアパートを作るのは去年の12月に事実上禁止されたのですが、禁止される前日にハインズ社が建設許可申請を出したのです。

 

co-living が禁止された理由は、その地域に住んでいる人にとっては、自分たちが移り住めるような住居を作ってほしいわけです。ダブリン8区のニューマーケットのあたりには、co-living の建物が乱立して、去年あたりちょっと問題になっていました。

 

www.irishtimes.com

 

ハインズ社の言い分によりますと、もともとは co-living のユニットを作る予定はなかったそうです。この建物は歴史的な建物として保護する動きがあるのですが、その場合でも、これまでの通例からいって、正面の壁だけを残せばよかった。それが、建物全体を残すことになったので、co-living のユニットを作るしかなくなったとしています。技術的な理由も述べているのですが、ちょっと私には理解できないことが書いてあるので省略します。

 

野党の議員さんなんかは、co-living が唯一の解決策だとは受け入れられない、などとしています。

 

で、まあデベロッパーにとっては、co-living が単位面積あたりの利益率が高いらしいです。建築家で住居政策アナリストのメル・レイノルズさんによれば、一般的な住居に比べて最大8倍の利益があがるそうです。

 

 

 

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パンデミック時代の最悪のフレーズ

 

 

Covid-19のパンデミックアイルランドにもやってきてから、ほぼ1年が経ちました。この12か月の間に、以前はまったく聞くことのなかった言葉が聞こえてきたり、知っていた言葉でも違った意味で使われたりするようになりました。

 

アイリッシュ・タイムズのコナー・ポープ記者が、ロックダウン下の私たちの暮らしに影響を与えるそうしたフレーズを40個集めてリストにしています。

 

何か大きなイベントがあれば、新しい単語が生まれるのは世の常です。Dデイ、ウォーターゲート、”We all partied” など (最後のは、アイルランドのバブル時代を象徴する言葉。みんな受かれてたよね、とノスタルジーと後悔をないまぜにして言うと感じが出ます)。

 

しかし、Covid-19のパンデミックほど多くの言葉を生み出した事件はありません。あまりに多すぎるので、昨年12月、オックスフォード・ディクショナリーのスタッフは、毎年恒例の「Word of the Year (今年の単語)」を選ぶのを拒否したそうです。

 

www.irishtimes.com

 

“Like no other…” (他に例のない)

このフレーズは、2020年のあらゆるイベントの枕詞として使われました。確かに、セント・パトリックス・デーイースターも、パンデミックのせいでこれまでになかったようなイベントになったわけですから、間違ってはいません。しかし、今年はもう3月以降は使えなくなりましたね。 “A different kind of…” とか “unprecedented” も同様です。

 

 

Meaningful (意味のある)

パンデミックの文脈でこの単語が使われたのは “Meaningful Christmas”。意味のあるクリスマスを過ごすために、今は我慢してガイドラインを守りましょう、みたいな文脈で使われました。以前は真摯な言葉だったのに、今はちょっと虚ろに響く言葉になりました。

 

Stubbornly high (高止まりしている)

昔はこのフレーズは失業率に使われていたんですが、今は Covid 関連の数字にも使われるようになりました。

 

Social distancing (ソーシャル・ディスタンス)

お互いに距離を取ることを人々が覚え始めたのは去年の今頃。1 年がたって、距離を取るのも上手になりました。

 

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Pivot (事業転換)

パンデミックの状況にあわせて、事業の方式を転換すること。小売店がオンラインに移行したり、蒸留所がハンドサニタイザー用のアルコール消毒液を作ったり。

 

New normal (新しい日常)

「新しい日常」は「異常」ということです。

 

Click-and-collect (クリック・アンド・コレクト)

ウェブサイトで注文して、お店に商品を受け取りにいくことができるサービス。人の移動が増えるというので、現在のロックダウンでは禁止されてしまった。

 

Meal kit (食事セット)

お店を開けることのできない飲食店が、食事セットを作って販売しています。購入してレンジでチンすれば、レストラン・レベルの食事が楽しめるというわけです。けっこう複雑で、盛り付け方の動画を用意しているレストランもあるそうです。

 

Flattening the curve (直線を平坦化する)

医療崩壊しないように、ウイルスの感染を抑えて、グラフの山をなるべく低くするということです。日本でもよく言われていました。

 

Close contact (濃厚接触)

密接に連絡を取ることは昔はいいことでしたが、最近は「Close Contact」という言葉を聞くと、ぎゃっと叫んで逃げ出さないといけなくなりました。

 

R number (R)

ウイルス感染者1人が次に何人に感染させるかを示す「実効再生産数」。Rが1未満なら、流行は拡大しない。昔は学者さんしか使わない言葉だったのに、今ではだいたいの人が意味を分かるようになった。

 

Contactless delivery (コンタクトレス・デリバリー)

過去12か月間でオンライン・ショッピングに頼る人が増えましたが、運送会社は忙しくなっただけでなく、デリバリの手順も変えないといけません。昔は手渡せばよかったのですが、今はマスクをして、ベルをならし、荷物を下に置き、数歩下がってドアが開くのを待たないといけません。

 

Outdoor dining (テラス席)

2021年のアイルランドでは、飲食店はテラス席を設けるのが必須になりそうですね。去年の11月でしたか、ロックダウンがいったん緩和されたとき、屋外飲食はOKだというので、寒いのに皆さんテラス席で食事していました。政府はテラス席へのアップグレードを補助するために1700億ユーロの予算を用意したと先週発表したようです。

 

Non-essential (不要不急)

以前は小売店は小売店だったが、今では必要不可欠の小売店と不要不急の小売店の2種類が存在する。必要不可欠の小売店とは食品、薬など。後にはハードウェアも追加された。しかし、子供のソックスは不要不急なのにワインは必要不可欠なのか、などの議論もあった。

 

Variant (変異株)

イギリス、南アフリカ、ブラジルなどで変異株が発生しました。感染力が強いのではないかとか、ワクチンが効くのかとか、いろいろ心配の種が増えます。

 

Long Covid (Covid の後遺症)

Covid に感染し、いったん陰性になった後も、後遺症に苦しむ人がかなりいるようですね。きがかりです。

 

Green list (グリーン・リスト)

去年の夏、アイルランド人が旅行に行ってもいい国のリストはグリーン・リストと呼ばれていました。リストにはジブラルタルモナコサンマリノが含まれていましたが、これらの国には空港がなく、隣接するスペイン、フランス、イタリアはリストに含まれていなかったので、なんじゃそりゃ、と言われていました。しかし、これらの国でも感染者数が増え始め、グリーン・リストは数週間で実質廃止されました。

 

Vaccine passport (ワクチン・パスポート)

ワクチン接種を完了した人に証明書 (パスポート) を発行して、これを見せればパブに葉入れたり、旅行に行けたりできるようにする制度。議論が分かれていて、実施するかどうかはまだわかりません。

 

Two metres (2 メートル)

アイルランドEUに加盟してからメートル法に切り替えたんですよ。速度制限がメートル法化されたのは2005年。だからメートル法よりヤード・ポンドの方が慣れてるよ、という人もまだいると思いますけど、パンデミックのおかげで2メートルがどれぐらいかというのは、皆さんしっかり頭に思い浮かべることできるようになりました。

 

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Contact tracing (接触追跡)

感染者が出ると、どこに行き、誰と会い、どのくらい一緒にいたか、などを訪ね、感染経路を抑えます。たいへんな作業だと思います。

 

Herd immunity (集団免疫)

集団免疫が達成されるまでにはまだ時間がかかるでしょう。

 

Test centre (テスト・センター)

昔はリーヴィング・サート試験やNCT検査を行う場所を意味しましたが、今ではCovid-19の検査をする場所の意味になりました。

 

Pfizer-BioNTech (ファイザー・ビオンテック)

ビオンテックの名前を聞いたことのある人はほとんどいませんでした。ファイザーアイルランドでも有名です。コークに大きな事業所があるのと、あの青い錠剤で。今ではファイザー・ビオンテックはコカ・コーラと同じくらい滑らかに人の口から出てくるようになりました。

 

Oxford AstraZeneca (オックスフォード・アストラゼネカ)

いろいろとケチがついているオックスフォード・アストラゼネカのワクチン。ワクチン界の悪役。

 

Unexpected shortfall (予期せぬ不足)

サプライチェーンの上流でボトルネックが発生して品物がいきわたらなくなること。

 

Scamdemic (スカムデミック)

パンデミックにまつわる陰謀論

 

Covidiot (コヴィディオット)

Covid と Idiot の合成語。マスクをするのを拒んだり、公衆衛生のガイドラインを守ろうとしない人。

 

Maskne (マスクニ)

マスクにかぶれてできるできもの。Mask と Acne の合成語。

 

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WFH

Working From Home の頭字語。What Fresh Hell や What F**king Hope の略ではありません。

 

Bubble (バブル)

ロックダウンで他の家庭を訪問するのは禁止なんですけど、2世帯がバブルを構成して、その家族間は交流してもよい制度。ひとり暮らしのお年寄りを助けたりするのに役立ちます。

 

Zoom quiz (ズーム・クイズ)

パブに集まってクイズ大会をやるのがパブ・クイズ。それをズームでやるのがズーム・クイズ。

 

Covid stone (Covid ストーン)

ストーンっていうのは重さの単位です。1ストーンは645gぐらい。メートル法に代わっても今でも体重はストーンで表現するのが一般的 (身長もフィート・インチの方が一般的)。ロックダウンの運動不足で余分に付いた肉。

 

Home-schooling (ホームスクーリング)

親御さんも最初は張り切って子供にロシア語や折り紙を教えたりしていたのだが、自分も自宅で仕事しながら子供を教えるのは大変だと気付いて、子供が自習できるようになると喜んだ。最近はズームで授業を受けている子も多いのだが、やっぱり寂しいよね。

 

PPE

Personal Protective Equipment の略。個人用保護具。マスクがないって去年大騒ぎしましたよね。

 

Superspreader (スーパースプレッダー)

大勢への感染拡大の感染源となった人。無敵感がありますね。

 

5k (5キロ)

昔は5キロも走ってすごいねーと言われていたが、今では自宅から離れられる距離になってしまいました。

 

Wash your hands (手を洗う)

昔は、2~3秒水に濡らしてジーンズで拭いておしまいだったが、今では心臓手術するお医者さんぐらいの勢いで手を洗うようになりました。

 

Stay safe, stay sane (安全に、正気に)

いやあ、ロックダウンで頭もおかしくなりそうです。

 

Levels 1-5 (レベル1 ~ 5)

アイルランドのロックダウンの段階ですね。5が一番厳しいです。

 

This too will pass (これもまたいつか過ぎゆく)

これは、ペルシャの寓話に出てくるフレーズで、「苦しいときも幸せの絶頂にいるときも真実であるような言葉を探せ」とソロモン王に命令された賢者が王に献上した言葉とされます。このパンデミックもいつかは過ぎゆきます。

 

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以上です。

 

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オークションで買ったタバコ関係のもろもろ

 

 

オークションで買ったタバコ関係のモロモロをご紹介したいと思います。

 

まず、こちら。イギリスの W.D. & H.O. Wills 社のブランドであるキャスピタン (Caspitan) というブランドのタバコ。

 

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1901年にイギリスの13のタバコ会社が合併してインペリアル・タバコが創業されましたが、W.D. & H.O. Wills 社もその13社の1つでした。ニコチンやタールの量が多かったこと有名。現在も細々と販売はされているようです。私は見かけたとはありませんが。

 

私の持っているパブミラーのイラストはすごく退色が進んでいます。もともとのパッケージはこんな感じだったかもしれません↓。

 

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ハンマープライスは50ユーロ。

 

次は、プレイヤーズのパブミラー。トイレにかかっていたようなミラーですね。ハンマープライスは48ユーロ。

 

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次は、シニア・サービス (Senior Service) というタバコの両面看板。お店の軒先に掲げておくような看板です。

 

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シニア・サービスはギャラハー・グループの製品。ギャラハー・グループは15年ほど前にJTが買収して話題になりましたね。現在も販売されているブランドで、高い価格帯の製品だそうです。シニア・サービスというのは英国海軍の愛称。片面に書いてある Nelson というのはシニア・サービスというブランドに含まれる商品のひとつで、れもおそらくイギリス海軍提督のホレーショ・ネルソンからとってるんでしょうね。ハンマープライスは100ユーロ。

 

次は、Garryowen (ガリオーウェン) という噛みタバコのポスター。

 

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ガリオーウェンというのはリムリックの町の名前でもありますが、このタバコ・ブランドの直接の由来となったのはガリオーウェンという名の犬です。ガリオーウェン号は、1884年アントワープで開かれたベルギー・ケンネル・クラブのショーで第一位に輝いたアイリッシュ・レッド・セッター。ジョイスの『ユリシーズ』にも名前が3回登場するそうです。この犬のオーナーがジョイスの大叔父だったとか。この噛みタバコはリムリックのスピレーン (Spillane) という会社の製品です。ハンマープライスは66ユーロ。

 

www.irishtimes.com

 

次は、キャロルズの Dundalk Premier Target というタバコのティン・プレート看板。

 

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それから、こちらも同じ製品の厚紙の看板。室内用でしょうね。

 

 

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ハンマープライスは2つあわせて300ユーロでした。キャロルズは何度もご紹介していますが、ダンドークにあった会社です。Dundalk Premier Target というのがどういうタバコだったのかはインターネットで調べても情報が出てきません。イラストに描かれた丸い形状からして、噛みタバコだったんでしょうかね。

 

 

最後は、ダブリンにあったクラークスというタバコ会社のポスター。

 

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アメリカから輸入したタバコの葉をつかってアイルランドでタバコ製品を使っているということで、アメリカ国旗とアイルランド国旗が描かれ、「A link between two nations」(2つの国の間のリンク)と書かれています。そして、タバコ製品 (おそらく噛みタバコ) の製造方法が簡単に解説されています。ハンマープライスは100ユーロ。

 

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アストラゼネカのワクチンと血栓は関係あるのか?

 

 

アストラゼネカのワクチンと血栓に関係があるのか、という話題。アストラゼネカ・ワクチンを接種した後、血栓ができたという事例がいくつか報告されていました。欧州医薬品庁(EMA)は、2週間ほど前に、アストラゼネカ・ワクチンと血栓との間にリンクは見つからないと発表。しかし、フランス、スウェーデンフィンランド、カナダ、ドイツは、若い人にはアストラゼネカを接種することを避けるようにという推奨を出しています。ノルウェーデンマークは接種を一時停止したまま。一方、UKとオーストリアは何の制限も課していません。

 

アイルランドでは、血栓ができたという事例は報告されておらず、当局では検討を続けるとしています。

 

EMA、WHO、英国の医薬健康製品監督機関は、ワクチンの利点がリスクを上回るとしていますが、一部の国はより注意深い態勢を取っているということらしいです。

 

ドイツのあるチームは、アストラゼネカのワクチンは免疫系の過剰反応を引き起こしているのではないか、という仮説を立てています。過剰反応の結果、正常な血小板を攻撃していると。ワクチン接種後に血栓ができた人は、血小板の低下という症状も併発しています。

 

血小板の減少により血栓ができるというのは、ドイツでは年に10万人に1人発生するまれな症状。しかし、アストラワクチンのワクチン接種が始まってから2週間で31例発生しているというのは、普段の20倍以上であると。

 

そして、免疫系がより強固である若い人にもワクチンに対する免疫系の過剰反応が起きることが知られています。また、通常でも、若い人 (特に若い女性) は、こうした種類の血栓ができやすいとのこと、女性の症例は男性の3倍。発症した人の中央値は33歳だそうです。

 

ドイツのボン大学のオルデンバーグ教授は、血栓アストラゼネカのワクチンの間には関係があると見ていますが、それでも、「アストラゼネカのワクチンがいま打てて、モデルナのワクチンは4週間待たないといけないなら、アストラゼネカのワクチンをいま打ってもらう。4週間ウイルスから守られることは、血栓のリスクを上回る」としています。

 

www.irishtimes.com

 

以下、コロナの話題もろもろ。

 

まず、ダブリンのクラムリンにある GAA のフィールドで、Covid-19 の検査センターが臨時で設置されたというお話。グッド・フライデーの午前11時にオープンする予定でしたが、それまでに既に長い列ができていたとのこと。

 

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イースター・ホリデーで田舎に帰ったりするのに、陰性であることを確認したいという人が多いみたいですね。

 

www.irishtimes.com

 

ダブリンのクロンターフのスペシャル・スクールでクラスターが発生しているというニュース。CRCスクールという支援が必要な生徒が通う学校で15人の感染が確認されたとか。ワクチン接種の優先順位が先日変更されて、年齢だけで順番を決めることになったので、アシスタント・ティーチャー (SNA) の優先順位が下がったのですよね。それで、組合は元に戻すことを要求しているのですが、そのあたりの議論に影響を及ぼす可能性のある話題です。

 

www.irishtimes.com

 

それから、ホテル強制隔離を拒否した女性が逮捕されたという話題。整形手術のためにUAE に行っていた30代の女性2人です。

 

www.irishtimes.com

 

 

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プロパー・ナンバー・トゥエルヴ・ウイスキーの買収劇

プロパー・ナンバー・トゥエルヴ (Proper No. Twelve) というアイリッシュウイスキーをご存じでしょうか? MMA ファイターのコナー・マクレガーが中心となって 2018 年9月にリリースしたブランドです。

 

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新しいウイスキーとはいえ、マクレガーが積極的にプロモーションに参加した結果、2019にははやくも世界で 4 番目に売れているアイリッシュウイスキーのブランドになりました。すなわち、上にいるのはジェムソン、タラモア・デューブッシュミルズだけ。パディー、キルベガン、パワーズティーリングなどをラクラク追い抜いたというわけです。

 

現在のところ、このブランドを所有するのはエーラ・ボーン(Eire Born) という会社。この会社を設立したのがマクレガー、マクレガーのマネジメント会社の社長であるオーディー・アター、そして蒸留酒業界のエキスパートであるケン・オースティンという人。ここに、テキーラのNo 1ブランドであるホセ・クエルボのオーナー企業である Becle 社も出資していました。Becle 社は昨年、オプションを行使して、エーラ・ボーン社の所有株式を 49%にまで増やしました。

 

2021年3月29日の新聞記事によりますと、Becle社はエーラ・ボーンの残りの株式も取得するために、1億5000万ドルの資金調達を完了したそうです。

 

Becle社は2014年にブッシュミルズウイスキーを Diageo から購入しています。プロパー・トゥエルヴもブッシュミルズ蒸留所で製造されています。

 

記事の書き方だと、監督機関の許可さえ下りれば、買収は実現するみたいですね (マクレガー側が買収に反対しているという記述はありません)。実現すれば、マクレガーは多額のキャッシュを手に入れることになりそうです。どのくらいの金額かは書いてありませんが、3年間できっちりイグジットしてくるのはさすがというところでしょうか。

 

買収が完了した後、マクレガーはこのブランドとすっぱり手を切るのか、それとも何らかの役割を果たすのかはわかっていないそうです。

 

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参照記事

www.irishtimes.com

 

www.irishtimes.com

あなたがたぶん聞いたことのないグッド・フライデーの習わし

 

今日はグッド・フライデーでございます。 

 

アイリッシュ・タイムズ紙に、今は廃れてしまったグッド・フライデーの伝統的な習わしを10個集めた記事が出ていました。記事を書いたのは、コークの成人大学で文化、歴史、民俗学などを教える Shane Lehane さんです。私もまったく聞いたことのないものばかりでした。

 

www.irishtimes.com

 

  1. 髪の毛を切る、洗う。

グッド・フライデーに髪を切ると、髪が濃く、長く伸びるので、女性は進んでこの日に髪を切っていたそうです。また、グッド・フライデーに髪を洗うと、頭痛を避けることができると考えられていました。まあ、昔ですから、毎日は髪を洗わなかったのでしょう。

 

  1. 髭をそらない。

男の人はグッド・フライデーに髭をそらないようにしました。キリストが十字架にかけられた日に間違って頬を切って血を流すのはアンラッキーだと考えられていたからです。また、昔はベーコンを作るのに天井の垂木のフックに肉を掛けておいたそうですが、グッド・フライデーにはこれも外したそうです。これも肉を垂木に掛けるというのが磔 (はりつけ) を連想させたからです。

 

また、鍛冶屋さんや大工さんがこの日は仕事をしなかったのも同様の理由です。はりつけのときには、のこぎりやハンマーを使ったり、釘を打ったりするわけですから。また、木を燃やしたり、裂いたりするのも禁忌でした。

 

  1. 鋤で庭の隅に穴を掘ってじゃがいも植える。時間があればオート麦、キャベツ、カブも。

逆に農家は忙しい。グッド・フライデーに植えた植物はなんでも育つと考えられていたからです。グッド・フライデーが3月に来る年はこの日からじゃがいもを植えていました。4月に来る年は、この日に終わるようにじゃがいもを植えたそうです。また、キャベツやカブを植える習慣もあったそうです。

 

  1. ガーリックを植える。冬に咳が出るときの薬として。

グッド・フライデーに植える植物としてはガーリックも人気です。午前中に植えたガーリックには病気を癒す力があるとか。咳止めとして使えるほか、酷い咳にはヤギの乳とまぜて飲むと効果てきめんだったとか。また、雌鶏に与えると病気除けになり、牛に与えると血がきれいになると信じられていたそうです。

 

  1. 裸足になる。

特に子供たちですが、靴と靴下を脱いで、この日から夏のあいだ、裸足でいたそうです。グッド・フライデーではなくて5月1日からそうした家庭も多かったそうですが。そうすることで、ケガなどから守られ、風邪もひかなくなると信じられていました。

 

子供の関係でいいますと、グッド・フライデーに生まれてイースター・サンデーに洗礼を受ける赤ちゃんは、サナダムシに対する治癒の力があると考えられていました。しかし、治癒の力を持つためには、洗礼のときに、赤ちゃんはサナダムシが死ぬまで手に持ってないといけないということですから、これは大変です。

 

  1. 足を洗う。イボや魚の目の治療のためにその水を取っておく。

これは洗足木曜日 (イースターの直前の木曜日) にキリストが12人の使徒の足を洗ったと言う福音書の記述に基づくものです。

 

  1. 黒い雌鶏を見つけ、その日最初の卵を産むまで待つ。その卵に焦げた杖で X と印を付ける。イースター・サンデーにこの卵を茹でてみんなで食べる。

レントの期間は卵を食べてはいけないことになっているので、プロテイン豊富なこの食べ物を食べるのが儀式の1つとなっているわけです。家庭によっては、黒い雌鶏でなくてもいいし、焦げた杖じゃなくて鉛筆で印をつけてもいいそうです。そのへんはそれぞれ。病気や頭痛を避けることができると信じられています。また、グッド・フライデーに生まれた卵は売らないこと。売ると商売がうまくいきません。また、グッド・フライデーの生まれた卵はけっして腐ることがないと言われています。

 

  1. 礼拝所に裸足で行って、女性は髪を下ろし、はりつけになったキリストの5つの傷にキスをする

昔の話ですが、この日の大きな宗教的儀式として、キリストが死んだとされる午後3時に神父が大きな十字架をもって祭壇に立ち、人々は順番にキリストの5つの傷にキスしていくというのがありました。このとき、人々は裸足で、女性は髪を覆わずに髪を下ろします (当時の女性はだいたい髪をスカーフで覆っていました)。昔、アイルランドのお葬式では、参列者の中で特に老齢の女性は髪の毛を下ろしていたようです。そうして泣くことで、異世界につながる存在としての象徴的な役割を担っていたようです。

 

  1. オートミールを水に浸してソウェンズ (Sowens) を作る

ソウェンズというのはオートミールを水に浸して発酵させた食品です。これも節制のひとつということで、ミルクの代わりに用いるんですね。マッシュポテトを柔らかくしたり、ミルクやバターミルクの代わりにパンに入れたり、イラクサ、カブ、キャベツ、ニシンなどを入れてお粥にしたりするそうです。

 

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ソウェンズ

 

  1. 海に行ってカサガイと海草を拾い、ブラックファストの軽食を作って食べる。

レントは基本的に節制・我慢の時期なのですが、特にグッド・フライデーは厳しい節制をするので、それがブラックファスト (Black Fast) と呼ばれるわけです。3回とも軽食にするとか、正午 (はりつけになった時刻) に1回だけ食べるとか、正午までは何も食べないとかですね。

 

それで、昔は金曜には肉ではなくて魚を食べるというのが一般的な習慣だったのですが、漁村ではいつも魚を食べてますから、グッド・フライデーには魚ではなくて貝や海草を食べて節制しましょうということです。また、この日に漁に出ることはご法度でした。海が死体を渇望していると考えられていたからです。グッド・フライデーに浜で集めた食材はすべて健康によいと信じられていました。

 

以上です。

 

 

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近所のイースターの飾りつけ

 

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