たらのコーヒー屋さん - 2 店舗目

たらのコーヒー屋さんです。

新しい眼鏡を買いました

4年ぶりに眼鏡を新調しました。

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フレームはキャタピラー製です。そう、あの工作機械製造大手のキャタピラー。眼鏡のフレームまで作っているとは知りませんでした。

私は頭が大きいので、フィットするフレームが少ないので困ります。

アイルランドでは、任意の健康保険に入っている場合や、PRSI という社会保障費を支払っている場合は、眼鏡の購入にかかる費用が若干下がります。PRSI というのは税金のように取られるものなので、働いて税を払っていれば、PRSI も必ず払っています。

PRSI にはいくつか区分があって、私は自営業なので Self-Employed の区分なのですね。以前は、雇用者 (会社員とか) の区分であれば眼鏡の購入に補助が受けられるのに、自営業の区分では補助が受けられなかったのです。ところが制度が変わって、今回は私も補助を受けることができました。

今回の眼鏡のお値段は、正規の値段が 650 ユーロ。高いと思われるかもしれませんが、私は目がすごく悪いので、圧縮レンズを使っています。それが高いのと、予備の眼鏡を 1 つおまけしてくれるのです。予備の眼鏡は、圧縮レンズではない標準レンズです。色付きにすることもできますが、私は透明にしてもらいました。眼鏡クリーナーのスプレーもおまけしてもらいました。

それで、PRSI の補助が 80 ユーロ、任意健康保険 (私は VHI) から 55 ユーロで、実際に払った金額は 515 ユーロでした。(金額はちょっと正確でないかもしれない)

私はアイルランドに来た時からずっと、ラスマインズのスワン・ショッピング・センターにあるマレッド・オリアリー・オプティシャンズ (Mairead O’Leary Opticians) という眼鏡屋さんを使っています。昔、ラネラに住んでいたので、ここが近かったのです。

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アイルランドから日本のアマゾンで本を大量に買うと、送料入れても日本より安くなる件

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日本では消費税が8% から 10% にあがりましたが、アイルランドには消費税にあたる税金として付加価値税 (VAT) というものがあります。

標準税率は 23%。軽減税率はいろいろ複雑です。新聞は 9%、本は 0%。衣類は子供服だけ 0% なので大人でも体が小さい人は、そういう意味ではお得。ロウソクは色付きは 23% だが、白くて円柱状のは 0%。お祈りに使うので。

さて、アイルランドから日本のアマゾンで大量に本を買うと、送料入れても日本より安く買えるの、ご存じだったでしょうか。輸出なので日本の消費税を払う必要はない。輸入品にはアイルランドのVATがかかるのだが、本の税率が0%なのでこれも払わなくていい。送料は一律3000円なので、為替手数料等を考慮しなければ3万円分買えばトントンになります (3万円の10%が3000円なので)。

ただし、うっかり DVD とか買うと23% 支払う羽目になります。私は本をアマゾンで 3万円以上買ったことはないですが、一度 DVDを1枚だけ買ったことがあります。本も一緒に買っていたのですが、本にもまとめて 23% 掛けられてしまった。そのときは仕組みをよく知らなかったので、「今回は運が悪くて税関の人に見つかっちゃったのかな」ぐらいに思っていた。

どうでもいいことをついでに書きますけど、そのとき買った DVD は梁石日原作の映画『夜を賭けて』。小説が面白かったので。主演の山本太郎氏はあれから凄く出世した。その DVD は日本に一時帰国したとき、横浜関内のディスクユニオンで売った。けっこう高い値段で買い取ってくれた。1300円とかだったと思う。

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今月見た映画 2019 年 9 月

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The Souvenir (2019 年、アメリカ/イギリス)
9/6 at Light House Cinema
監督: Joanna Hogg
出演: Honor Swindon Byrne, Tom Burke, Tilda Swinton
ティルダ・スウィントンの娘のホナー・スウィントン・バーンが主演。ジョアンナ・ホグ監督が映画学校に通っていたころの体験をもとに作ったストーリーらしい。工業都市サンダーランドで映画学校に通うジュリー。イギリス外務省に務める年上の男と関係を持ち始めるのだが、この男がドラッグ中毒で。。。この監督の映画は、前に『Archipelago』というのを見たことがあるが、小津安二郎に影響を受けているというだけあって、ほとんどドラマチックなことが起こらない日常の風景を、ほとんど動きのないカメラが捉えていくというスタイル。

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Pain and Glory (2019 年、スペイン)
スペイン語題名: Dolor y gloria
9/16 at Light House Cinema
監督: Pedro Almodóvar
出演: Antonio Banderas, Penélope Cruz, Leonardo Sbaraglia, Asier Etxeandia
主演のアントニオ・バンデラスがいい仕事をしてます。何年も創作の場から遠ざかっている中年の映画監督 (バンデラス)。過去の映画がリバイバル上映されることになり、その映画で喧嘩して以来、口を聞いていなかった主演俳優と共に、上映会にゲスト出席することになる。映画監督は俳優のために一人芝居の台本を書き、今は年老いた母親が貧困の中で自分を育ててくれた頃のことを振り返り、かつての恋人 (男性) の訪問を受けたりしながら、徐々に映画に対する情熱を取り戻している。映画の最後にちょっとしたサプライズがあります。

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Ad Astra (2019 年、アメリカ)
邦題: アド・アストラ
9/20 at Light House Cinema
監督: James Gray
出演: Brad Pitt, Tommy Lee Jones, Ruth Negga, Liv Tyler, Donald Sutherland
近未来。突然のパワーサージに襲われ、危機に陥る地球。サージの原因は、海王星の探検に出かけたまま行方不明になった探査船である可能性が強い。その探査船の船長の息子で、自分も宇宙飛行士になっていた男 (ピット) は、火星まで出かけ、父と交信するように依頼される。探査船の中で実際に何が起こったかを知った男は、海王星へと向かう船に乗り込み、父親との再会を果たす。男は父を説得して、無事地球に帰還できるのか。珍しくピットの男の色気を強調していないシリアスなドラマ。「アド・アストラ」とは、ラテン語で「To the Stars」(星へ) という意味。

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The Laundromat (2019 年、アメリカ)
邦題: ザ・ランドロマット -パナマ文書流出-
9/27 at Light House Cinema
監督: Steven Soderbergh
出演: Meryl Streep, Gary Oldman, Antonio Banderas
ソダーバーグ監督の新作。出演はメリル・ストリープ、カリー・オールドマン、アントニオ・バンデラスなど豪華。2015 年のパナマ文書漏洩に想を得たコメディー映画。ペーパー・カンパニーがからんだ詐欺取引の被害者となった中年女性 (ストリープ) がパナマの弁護士 (オールドマン&バンデラス) を追い詰めていくストーリーを縦軸に、中国で謀殺された英国人ビジネスマンや浮気の証拠を見つけた娘に口止め料を支払おうとするアフリカ人億万長者など、汚い金にまつわるエピソードが挿入されていく。

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ラグビーW杯: アイルランドは最後、なんでボールを蹴りだしたのか?

土曜日の日本とアイルランドの試合で、同点の可能性がありながら、最後にアイルランドがタッチに蹴りだして試合を終わらせた件、ボーナス・ポイント (BP) を確保できたとはいえ、ラグビーに詳しい方なら誰もが「?」と思ったはずです。

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まず、ラグビーに詳しくない方のために、サッカーと比較しながらルールを説明しますね。

サッカーの場合、時計を止めることなく各ハーフで 45分プレイした後、審判がプレイが止まった時間をおおざっぱに計算して、ロスタイムとして45分の後に追加します。ロスタイム (インジュリー・タイムまたはアディッショナル・タイムともいいます) の長さは審判の裁量に任されており、審判以外はいつハーフ (後半の場合は試合) が終わるか正確に知ることはできません。プレイが続いていても、審判は試合終了の笛を吹きます。

ラグビーの場合、ケガなどでプレイが止まった場合は、時計も止まります。各ハーフで40分を経過した時点で行われていたプレイが途切れた時に、ハーフ(後半の場合は試合) は終了します。時計が40分を指した時点でホーンが鳴りますので、よほどのことがない限り(歓声がすごいとか)、選手はこれが最後のプレイなんだと分かります。ただし、ボールをもっていないチームが反則でプレイを止めても試合は終わりません。これだと、勝ってるチームは40分すぎた時点ですぐに反則すればいいことになってしまいますから。

また、ラグビーW杯では、試合で勝って獲得できる勝ち点 ( 勝てば4ポイント、引き分けで2ポイント、負けると0ポイント) のほか、ボーナス・ポイント(BP)という勝ち点があります。BPには2種類あって、まずトライを4つ以上あげると、勝敗に関係なく1ポイントもらえます。また、試合に負けても、7点差以内なら1ポイントもらえます。

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ここまで押さえた上で、土曜日の試合の状況を見てみましょう。日本が19対12でリード。アイルランドは自陣のゴールラインのすぐ前でボールをコントロールした状態で80分が経過したことを知らせるホーンが鳴ります。これが最後のプレイです。

トライ + コンバージョン (キック) で同点に追いつく可能性があるのですから、通常、この状況では負けているチームはプレイを続けます。自陣のゴールラインがすぐ後ろですから、ボールを失うリスクが最も少ないフォワードによるプレイで少しずつ前進を試みるのです。ゴールラインから距離ができれば、バックスに展開するなど、少しリスクのあるプレイをしてもいいでしょう。キックはまずしません。

ところが、土曜の試合に限っては、アイルランドの意思決定に影響を及ぼす要因がもうひとつありました。ボーナス・ポイントです。現在7点差ですから、このまま終われば1ポイント獲得。リスクを冒して攻めて、日本にボールを奪われて得点されれば、この1ポイントも失うわけです。グループ・リーグが終わった時点で、もし日本、アイルランド、スコットランド(またはサモア)が3勝1敗で並んだ時、このポイントが効いてくる可能性があります。

最後に蹴ったのは三番手のスタンドオフ (キックを得意とするポジション)であるジョーイ・カーベリー選手です。この日、アイルランドはファーストチョイスのスタンドオフで昨年度の世界最優秀選手にも選ばれたジョニー・セクストン選手がケガのためお休み。カーベリー選手は先発出場した2番手のジャック・カーティー選手に代わって60分から出場しました。23歳、代表出場は20回目という若い選手です。

アイリッシュ・タイムズ紙にカーベリー選手のインタビューが載っていたので訳してみます。

www.irishtimes.com

カーベリー 「チームはプレッシャーをかけられていて、何かが起こりそうな気配はなかった。ボールが突然私のところにきた。BPを獲得できる状況にあることはわかっていたが、他に多くのオプションがあったわけでもなかった」

Q. タイムアップのホーンが鳴ったのはわかっていたか?
「わかっていた。」

Q. 100m前進して、同点に持ち込めるとは思わなかった?
「もちろんそれは考えたが、私にボールが来たとき、敵は目の前に来ていた。短いキックなどを使って(ポゼッションを)失うリスクを冒したくなかった。まだビデオで見返してないが、あの時点では正しい判断だと考えた」
翻訳は以上。

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試合直後は、私も「カーベリー選手、やっちまったなあ」などと思っていたのですが、このインタビューを読み、試合を見直してみて、このカーベリー選手の言葉は本心なんだろうなあと思いました。

つまり、彼自身、自分のところにボールが来るとは思っていなかったのです。当然、フォワードがボールを保持したまま攻めるんだろうなあ、と思っていた。ところが自分のところにボールが来た。この状況で自分のところにボールが来たということは、ボールを蹴ってくれ、という意味にほかなりません。

「え、どんなキックしろっていうの?」と彼は思ったと思います。ショートパントを上げて自分で追いかけて取りに行くというオプションはあるかもしれませんが、それはあまりにリスキーです。試合を終わらせる気なら、真横または後ろに蹴りだせばいいだけなのですが、心の準備ができていなかったので、中途半端に長いキックを蹴って、なんとなくタッチを割ってしまうという締まりのない終わり方になってしまいました。

おそらくチームとしての意思統一はできてなくて、カーベリー選手にボールをパスしたスクラム・ハーフ (司令塔的役割) のコナー・マリー選手の意思として、もう試合を終わらせてくれとカーベリー選手にボールを託したと私は考えます。

この意思決定が吉と出るか凶と出るか、それはグループ・リーグが下駄を履いてみるまでわかりません。この1ポイントでグループの1位と2位がひっくり返るということは十分ありえるからです。

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ラグビーW杯: 日本がアイルランドに勝った件

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いやあ、勝ちましたね。試合はこちらの時間では朝早かったですから、私は1人で自宅でテレビを見ていました。

序盤ちょっと油断していたらポンポンと点を取られちゃったけど、徐々に実力を発揮して終わってみれば順当勝ち、みたいな気分にさせてくれる勝ち方でした。

大金星であることは間違いないんだけど、それを感じさせないぐらい、選手はいい動きをしていました。

アイルランドのテレビの解説も、「アイルランドのパフォーマンスが特に悪かったわけではない。日本がすばらしかった」と脱帽です。

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4年程前までは、ラグビーW杯の日本と言えば、NZに145点取られて負けた試合なわけで、ラグビーW杯の季節がくると、頭を低くして嵐が過ぎ去るまで待つしかないなあ、という感じだった。映画『インビクタス』でモーガンフリーマン扮するマンデラに「145-17? それは1試合で?」などと言われていたわけです。

以前も書いたかもしれませんが、4年前の南ア戦勝利の後、たまたまウィスキー蒸留所の見学ツアーに行ったら、ツアーの途中でそこの会長 (アイルランドでは名物実業家&ラグビー好き) がツアー客に愛想を振りまきに来て、どこから来たか? と聞くので私が「日本」と答えると、「南ア戦はテレビ中継された試合の中で一番の番狂わせだったねー。凄かった」などと言っていました。「テレビ中継された試合の中で」と限定したのは、単に「史上最大の番狂わせだった」というより真実味が増すからだと思います。

南ア戦の日本の勝利がこちらのラグビー・ファンに与えた衝撃は、ラグビーに興味のない人にはちょっと想像つかないだろうと思います。というわけで、ラグビーが盛んな国に住んでいる日本人はみんな、心の底からこう思っていることと思う。ラグビー日本代表、ありがとう。

日本が勝つ方にちょっと賭けていたので、お財布の中身が増えました。ラグビー日本代表、ありがとう。9倍です。

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アイルランド戦の勝利で、日本優勝のオッズは、開幕前の251倍から、一気に67倍に。

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www.irishtimes.com

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世界を回るジェムソン旧蒸留所ミュージアム

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2 週間ほど前のニュースになってしまいますが、ダブリンのジェムソン旧蒸留所ミュージアムのツアーを、世界各地で体験できるようになるそうです。

www.irishtimes.com

これは、スミスフィールドにある本家のミュージアムのレプリカを作って、世界の都市を順番に回ろうという企画。新しい顧客層にブランドの浸透を図る取り組みの一環だそうです。

最初のポップアップ・ミュージアムは、今月、ポルトガルのリスボンにオープン。お客さんは、30分のツアーの中で、ジェムソンの製造工程に触れ、ウィスキーを試飲できる。

ブランドを所有するアイリッシュ・ディスティラーズ社の担当者によると、「アイリッシュ・ウィスキー協会のメンバーとして、2030年までにアイルランドをウィスキー・ツーリズムの世界のリーダーにすることに取り組んでいる」そうだ。

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アイルランドの寿司屋の 90% が衛生基準を満たしていないと判断された件

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アイルランド食品衛生監督局 (FSAI) が国内の 11 の寿司屋 (企業向けに寿司を作っている会社 3 社とレストラン 8 軒) を検査したところ、90% が衛生基準を下回っていることがわかった。

www.irishtimes.com

問題の例としては、寄生虫を避けるためのフリーザーに必要とされる温度を上回っていた、バクテリアを避けるためのご飯の管理が不適切だった、冷蔵庫で行われるべき解凍が室温で行われていた、など。

指摘を受けた事業所はすべて、既に問題を解決済みとのこと。

アイルランドでは寿司は健康的な食品と捉えられていることから、需要が近年著しく伸びており、寿司をメニューに取り入れたレストランの数は 2018年初頭と比べて 1.8 倍になった。また、あるデリバリー会社 (Deliveroo や Uber Eats みたいな会社) によると、2015年のサービス開始以来、寿司のデリバリーは 1.6 倍になったそうだ。

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ずっと昔に、寿司屋でバイトしていた友人から聞いた話ですが、店頭に置いて売るパックの寿司の場合、シャリの温度を必ず 4 度以下に保てとか、いろいろ厳しい衛生基準があるようです。日本より厳しいかもしれない。

日本の場合は、職人さんはちゃんと修行しているし、消費者の目や舌も肥えているし、長い伝統と高い経験値があるので、最適な基準が確立されていると思いますが、アイルランドのお店はそうでない場合も多いと思うので 、厳しい基準があったほうが安心かもしれませんね。

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